開業したてのフリーランスのかたから税金のことをご相談される機会はありますが、税金よりもまず気にしたほうがよいことチェックしたほうがよいことをお伝えするようにしています。
売上と利益どっちがさきか
売上と利益はどちらがさきかは事業のステージによると考えています。
事業を開始したてであればまずは売上からです。
売上をいかにして得られるか、そのための販売戦略や営業戦略を練って試して改善していくことからはじめます。
もちろん利益重視で受ける仕事、受けない仕事を考えることも必要ですが売上がないと利益もだせません。
事業を継続するためには利益を積み重ねていくことに他ならず、事業を始めるときに税金のことを気にするかたもいますが、利益に対して課税されるのが税金ですから税金を気にするよりもまずは売上から気にしておきたいところです。
売上がたつようになってきたら改めてそこで利益がどうなっているかも確認していきましょう。
利益を伸ばすためには経費や仕入の見直し、売上のアイテムやサービス単価などを見直していくことになります。
その時に帳簿の内容というのが役に立つように意識しておくとより帳簿付けにも意味を持たせることができるかなと。
あくまで過去の取引の記録である帳簿ですが今後のアクションを考えるために使うという意識も持っていると、帳簿の見方が変わってきます。
売上が自分の計画通りに出せるようになってきたら利益をみる、税金の話は最後でいいと私は考えています。
利益はどこをみたらいいか
よく利益はどこを見ればよいかと聞かれますが、利益にもいろいろ種類がありますので悩ましいところかもしれません。
仕入や在庫があるビジネスの場合には粗利益、売上総利益と呼ばれる売上-売上原価を引いた金額の利益を見るのがよいです。
というのも前段でも触れたように売上が増えても粗利益が増えていなければ売ってはいけない商品や製品になっている可能性が高いからです。
まずはその部分を見ておくとよいでしょう。
売上増えても粗利益が増えていなければ取扱商品や売上原価の見直しが必須になってきます。
仕入や在庫がないビジネスの場合には営業利益を見るのがおすすめです。
売上-販売費・一般管理費で計算できる営業利益は本業でどれくらい稼げるかというのがわかります。
売上に占める営業利益の割合を営業利益率と呼びますが目安としては5~10%、事業の規模や業種にもよりますがそれぐらいを目指したいところです。
営業利益がマイナスになっていると売上が少ないのか経費が多いのかいずれかチェックして改善の対策を打つ必要があります。
経常利益や当期純利益もありますがビジネスを再考するという点では粗利益、営業利益をまずは見ておくとよりわかりやすいです。
まとめ
税金のことをとにかく気にする創業者のかたがいらっしゃいますが、まずは売上→利益で税金はそのあとの話だと私は考えています。
事業継続するために税金のコントロールももちろん必要ですが利益が出ないと事業継続できませんのでその点をまずは考えてみましょう。