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フリーランスの声優の確定申告のポイント

フリーランスの声優の確定申告のポイント

フリーランスとして声優活動をしているかたむけに確定申告の気になることを整理しておきます。

目次

事業所得か雑所得か

声優としての仕事のみで生計を立てている場合、生活をしている場合は事業所得としての申告で問題ないでしょう。

事業として営んでいるわけですから。

青色申告の申請などもしておいて、いわゆる一般的なフリーランスと同じ立ち回りで確定申告についても進めてよいです。

昼間は別で給与の仕事をしていて、平日の夜や土日を使って事業をしている場合には、規模などにもよりますがきちんと帳簿をつけられるのであれば事業所得にチャレンジしても良いのではないかなと。

あまりそこに時間を使いたくない、という場合には雑所得にしておけば事務的な負担は減ります。

経費関係

経費関係としては収録用のマイク、パソコンは事業に必須でしょうから経費です。

マイクもパソコンも10万円を超えるようなものであれば固定資産として計上し減価償却の対象です。

ただし青色申告の届け出をして承認を受けている場合には少額減価償却資産の特例により、30万円未満のものであれば一括で経費となります。

他には防音室として仕事場を整備したのであればその費用や音声編集ソフトウェア、自宅の一室を仕事部屋にしているということであればその分の家賃なども経費です。

スタジオを借りて音声収録をした場合にはその場所代も経費計上できます。

SNSで営業をしている場合にはそれに関する費用も計上できるでしょう。

あとはのど飴やマスクなどの必要消耗品も経費に該当する部分があればとなりますが、生活費との按分が必要になってくることもあります。

というのも食事などもそうなのですが仕事をしていなくてもかかる費用というのは業務との関連性がより重要になってきます。

衣服や住宅に関するもの、食事など衣食住に関する支出は特に仕事をしていなくてもかかるものだったりしますのでより説明の必要性が増すということです。

それを踏まえたうえでどれくらいの割合で使用しているか線引きできるものはきちんと合理的に分ける、線引きが難しいものについてはプライベート用のものと仕事用のもので分ける、安全な処理を希望するのであれば控えめな割合にしておくなども選択肢になります。

源泉所得税関係

フリーランスで声優の仕事をしている場合には源泉所得税の問題がでてきます。

取引相手、この場合でいうと依頼者側が法人の場合には基本的に源泉徴収義務者に該当すると考えられますので報酬に対して源泉徴収されることになります。

依頼者が同人ゲームのクリエーターなど個人事業主の場合には、源泉徴収義務者かどうかが分かれます。

その依頼者自身がスタッフを雇用していて給与を払っている場合には源泉徴収義務者です。

ひとりでやっているような場合には源泉徴収義務者ではないので源泉所得税が天引きされることはないです。

依頼者側が源泉徴収義務者かどうか、天引きされるかどうかは依頼があったときに確認事項として入れておくと良いです。

おカネに関することですのできちんと整理しておくのが大事で、フリーランスとして仕事を請ける際には音声データの仕様書のような形で作っておく事をおすすめしています。

  • どういう声データが必要か
  • キャラクターがいるならそのキャラクターの詳細
  • 参考になるような音声があるならその確認
  • 報酬目安と納期
  • 納品のデータ形式
  • 源泉徴収のありなし

ぐらいは確認しておきましょう。出来れば契約書があるほうが望ましいですが、ない場合も多いのでやり取りの記録は保存しておいた方が無難です。

もしトラブルになったときにどういうやりとりがあったかは主張をする際に重要です。

仮にトラブル解決のために弁護士に相談するにしても、雰囲気で決めてしまったことが多いと後手に回ります。

大事なことなのできちんと確認しておく姿勢はどういうフリーランスでも大切です。

源泉徴収されている場合には、天引きされた所得税はいわば前払いなわけですので確定申告の際に精算することになります、忘れないようにしましょう。

まとめ

このほかにもインボイス登録するかどうかですが、登録をしていなければ消費税分を請求しないというのも選択肢です。申告納税の手間などを考えて、ある程度の規模になってきたときに登録することを考えてもよいのかなと考えています。

それぞれの状況に応じて適切な内容の申告にできるようにチェックしていきましょう。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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