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ビジネスで現金をどう取り扱うかの判断材料①

ビジネスで現金をどう取り扱うかの判断材料①

事業で現金を取り扱うかどうかの判断材料を小売業、飲食店業や小口現金を事業所内に保管している事業者向けに整理し、経理周りの効率化として現金について解説します。

目次

現金過不足の把握

現金をビジネスで取り扱っているときに必ず行う必要があるのが現金残高のチェックです。

いま現金が実際にいくらあるのか、というのをカウントしたうえで現金出納帳などの帳簿の残高と照合します。

実際の残高と帳簿の残高が合うことが基本ですが実際のところはどうかというと、合わないことがあるというのが現場です。

お釣りの返し間違い、収受のし過ぎなどもあれば帳簿側が間違えていることもあり、この差額のことを現金過不足といいます。

現金過不足は人間の手が介する状況が多ければ多いほど発生しがちです。

ちなみに税務調査があるときには、現金の在り高(残高)と帳簿のチェックが基本的に行われて差異がないかを見られます。

この現金過不足は多い少ないにかかわらず減らしていく必要があり、そのためにできることを考えるのが大切です。

レジを買い替える

まずは人手を介さない方法としてレジを変える、というのを検討してみましょう。

コンビニエンスストアや小売り店舗でも見かけるようになりましたがタッチパネルが付いたレジスターで、店舗の従業員などが直接に現金を触らなくて済むものがあります。

病院でも自動精算機を見かけるようになりました。

現金の自動精算機はそれなりの導入コストや設備費用がかかりますが、メリットはいくつもあります。

  • 現金過不足の大幅な減少
  • レジスタッフ教育の効率化
  • レジでの顧客とのトラブル回避
  • レジ締め作業時間の短縮
  • 会計ソフトとの連動による経理処理の効率化、時間短縮

こういったことが期待できます。

価格はそれなりにかかりますが、補助金や助成金を活用して導入を検討してみるのもよいです。

規模によっては現金過不足などの実額を数カ月でリカバリーできるぐらいの効果があったという事例もあります。

スタッフの採用面についても効果的で現金の収受はそれなりにストレス・緊張感があるものですから、その部分を担わなくて済むというのは非常に大きいです。

ただし、顧客層が高齢の方が多く従業員との会話や触れ合いなどが店の集客ポイントになっている場合は要注意です。

すべてのレジを自動精算機にするのではなく人が対応するレジと自動精算できるレジとを併設するのもよいでしょう。

効率化だけを求めていると顧客のほうを向いて判断しなくなる可能性がありますので、自分のビジネスにマッチするかどうかも必ず確認してみてください。

現金を減らす

現金の取り扱い自体を減らす、ということも検討事項です。

というのも小売業や飲食店でもお釣りの準備がある場合には数十万円の現金が会社の金庫にある、ということはよくあります。

この金額をまずは減らせないか、チェックをしてみましょう。現金がそこにあるだけで数える必要がでてきますので硬貨も含めて現金が多ければ多いほど手間と時間がかかります。

自分がチェックをしたいという事業主のかたも多い印象ですが、多店舗だとまず難しいでしょうし、多額の現金が会社にあるというだけで不用心です。

また事業をはじめてまだ日が浅い事業主のかたはイメージが付きにくいかもしれませんが、多額の現金を目の前にすると魔が差すひとというのはいます。

頻度が高いわけではないですが、いわゆる業務上の横領、現金を盗る、みたいなことは可能性としてアタマの片隅においておきましょう。

信用できるひとであっても対策を全く考えないというのとは話が別です。

新しく始めるのであればキャッシュレス決済のみしかしない、という事業者もチラホラと見かけます。

キャッシュレス決済の導入には手数料などがかかりますが、それでも現金を取り扱うことのメリットの方が多いケースもあり、選択肢として検討の価値があります。

まとめ

経理周りの効率化として現金の取り扱いをお伝えしました。現金の過不足が多い、現金の残高を合わせるのに苦労している、時間がかかるという場合には現金を減らす、取扱い量を減らすという方向で考えてみましょう。

びっくりするぐらい現金周りの処理について時間が節約できたというケースは多いです。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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