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税理士を事務仕事のアシスタントに、という提案

税理士を事務仕事のアシスタントに

漫画家・同人作家の方のご依頼がある際に、初めてなのでどんなやり取りをしていくのかわからない、と不安を感じる方がいらっしゃいます。

初めての税理士顧問ですからもちろん不安に感じることも多いでしょう。

弊所にご依頼をいただいたさいの流れを漫画家・同人作家の方の立場で流れを整理してみます。

目次

契約から初期書類の整理共有

契約時にはこれまでの確定申告等の書類を提出して共有します。

  • 過去に自分でやっていた所得税の確定申告書の控え(可能なら5年分 なければ3年分)
  • 開業届の控え(もしあれば)
  • 青色申告承認申請書の控え(青色申告で手元に控えがあれば)
  • 電子申告の際のID・パスワード(これまでに電子申告をしていれば)
  • 青色事業専従者給与の届け出関係書類(もしあれば)
  • 消費税などの届け出関係書類(もしあれば)

これら以外にも納税関係の届出書などがあれば控えを提出しますが、もし手元にない、処分してしまった、ということであれば伝えましょう。

場合によっては税理士側で代わりに書類を税務署に確認または閲覧等してくれる場合もあります。(委任状が必要)

スタートにあたっては過去の分の書類を共有することが必要なのは、過去の分のあら探しをするためではなく、これまでの状況を確認するためです。

消費税の申告が必要なのにしていないかもしれなかったり、平均課税の適用ができるかもしれませんし、間違い探しではなくより良い方向に進めていくための下準備のようなものです。

漫画家・同人作家のかたにとっての下絵・ネームのようなものですね。

税務申告をしていくにあたっても過去の内容で今後のことが大きく変わってくることが多々あります。

そのための下ごしらえとしての情報共有です。

紙のものをそのまま提出してもいいですし、もしスキャナーやスマホで写真を撮って共有できるならDropboxという共有ソフトもオススメです。

弊所ではDropboxの契約をしていますので、お客様とのやりとりはデータで行うことが多く、このあとの月次の処理の部分でも威力を発揮します。

月々の処理

続いて月々の処理について確認してみましょう。

資料を漏れなく提出する、共有することが大切です。

  • 事業用の銀行口座の明細
  • 売上の資料
  • 経費の資料
  • その他、イレギュラーな資料

の大まかにわけて4つです。

事業用の銀行口座の明細についてはクラウド会計ソフトで連携している場合には必要ないです。

ネット銀行であれば連携するかもしくは毎月初めに前月分のデータ(CSVデータをダウンロードできます)を共有します。ネット銀行以外であれば通帳の写真やコピーなどの税理士側に提供します。

売上の資料は入金の明細を共有しますが、電子書籍関係であれば定期的に届くことが多く、毎月明細がキチンと届かない出版社もあります。

その場合にはその旨を税理士側に伝えましょう。入金ベースで処理を進めてもらうことになります。

経費関係の書類はクレジットカードの明細やAmazonやDMMで資料を購入している場合などはその購入の明細をダウンロード等して共有します。

弊所では必要な資料のチェックリストを毎月のDropboxのフォルダーに入れており、見ていただけると何を提出していないか分かるようにしています。

例えばですがこのようなリストを作っておくと便利です。

Dropboxの8月分のところに記載している資料やデータをどんどん放り込んでおけば、あとは税理士側で処理を進める、という流れで幣所であれば行っています。

普段のやり取りはメールで税理士側から請求書が届くのでそれを振込したり、質問があればその際にメールで返事をするという形です。

漫画家・同人作家のかたは外注でアシスタントに業務を依頼して分業制を取っている方も多くいらっしゃいますが、経理関係、税金関係の事務仕事を外注する、そんなイメージでOKです。

決算・申告書作成時の処理

確定申告にあたって決算があり、申告書を作っていきますが、改めて必要書類を確認し共有しておきましょう。

月々の処理とは別に、申告書を作る際には必要な書類が変わってきます。

  • 社会保険関係の領収書・支払明細
  • 小規模企業共済やiDeCoの控除証明
  • 生命保険料の控除証明
  • 医療費控除のための領収書
  • ふるさと納税の領収書

などが必要です。

これらも税理士側からいついつにこういうものが届きますとか、指示がありますので共有できるように準備しておきましょう。

漫画家・同人作家のかたには税理士用のボックスやフォルダのようなものを準備しておいてもらってそこに放り込んでもらうのもオススメしています。

後はそれを渡せばよいわけですので漏れなく資料を整理して共有することができれば、事務仕事の多くから解放されます。

毎月の月次資料の共有がスムーズで、決算資料も順次あつめられていれば、早い方ですと2月に入ってすぐに確定申告が終わっていることも多いです。(支払調書などを念のため確認するため1月の末までは待つことが多いです)

納税も所得税も住民税も振替納税の手続きをしておけば決まった期日に引き落としされますので納税の手間もなくなります。

まとめ

事務仕事も効率化しようと思えばやりようはありますし、ご自分の時間が確保できて作品作りに取り組めれば税理士報酬以上に売上を得るための時間が生まれます。

自分で確定申告をやっている方は年明けから申告書提出まで、作品作りではなく事務仕事に時間を取られて集中できないという方が意外と多くいらっしゃいます。

事務仕事に苦手意識があって、自分ではどうにもならなそう、作品作りに集中したい、というかたはご依頼をいただくとかなりラクになったと感じてもらえることが多いです。

ある程度月の売上が増えてくる状況になったら事務仕事のアシスタントとして税理士への依頼も検討してみましょう。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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