こんにちは、京都の若ハゲ税理士ジンノです。
早くも今年も8月の終わりが見え始めて、一年の2/3が経過しようとしています。ところでみなさんは、ご自身の事業の着地予想をしていますでしょうか?
決算の着地予想しておくことの大切さと来期に向けての動きだしを考えておくことの重要性を解説します。
決算の着地予想のやり方と大事な理由
決算着地予想ってどうすればいいんですか、という方もいらっしゃると思いますがシンプルに考えてみましょう。
年末の時点で今ある仕事のうち何が完了していくら請求するか、まずは確定しているものをピックアップしてみましょう。
例えば私の場合でいうと、
- 顧問業務の月次顧問料
- 顧問業務の決算料
- 相続関連業務
- 相続税申告の見込み
を書き出します。
それをここまでの売上にプラスすれば年末時点での見込みの着地売上がまずは計算できます。
定期的な売上があれば年末までの残り回数×単価でよいですし、イレギュラーなものが多ければ今あるお仕事で完了の見込みと請求予定額を積み上げていきましょう。
この時点で売上の目標を年初に立てているのであれば目標達成しそうか、もう一息なのかを把握しておきます。
経費についても同じくで、毎月固定のモノばかり、ということでしたら例えば半年分(1~6月分)の経費を2倍すれば単純に年間の経費(固定費)見込みが計算できます。
イレギュラーな経費の予定があれば足し算していけば年末時点での予定の経費を計算できます。
これで年末時点の見込売上-見込経費=見込利益を計算できれば、税額の予測が出せますので心の準備、おカネの準備がしやすくなります。
この物心両面での準備というのは大事で、いつどのタイミングでいくら支払うことになりそうか大まかに把握しておくことをお勧めしています。
仮に同じ10万円の所得税であっても、準備ができているときの10万円と全く想定外の10万円とでは金額は同じでも感じ方は異なります。
来年に向けての動きだし
フリーランスの方ですと年が明けて所得税の確定申告書を提出する期限は例年ですと3月15日です。
この時点で決算の内容が確定していて申告書を作成し提出して、納税があれば納税(クレジットカードや振替納税、ダイレクト納付など各種あり)をします。
年が明けて3月になっている時点で2か月経過しているわけですが、その時点でもう次の事業年度は開始している状態です。
ここから2か月分の入力や計画を立てるとなるとスタートの時点で遅れてしまっている状態です。
これは法人の申告書でも同じくですが、事業計画や資金繰り表を作成しようと思うのであれば申告がおわってからでは遅くなってしまいます。
理由は同じく、既に事業年度が始まっているから。
1年間の予定は申告がおわってからではなく事業年度ベースで立てるのがよいでしょうから(別にズレてもいいですが見にくいだけです、東西南北が入れ替わった地図みたいなものです)、決算の着地予想が見えてきたときにいつ頃に次の事業年度の計画を立てようかなと考えておく必要があります。
フリーランスの方でしたら利益目標をまずは立ててみる。
それに必要な経費を算出してみて、それに必要な売上を計算していくと売上と経費の目標値が利益から逆算する形で計算できます。
厳密に計算する必要はなくて経費であれば何もしなくてもかかる費用(固定費)と仕入等に応じで変わる費用(変動費)、売上はザックリと単価×件数で計算でもよいです。
細かく1円単位ではなく、千円単位、万円単位で全然問題ありません。
こういったことを事業年度が始まる前にやっておかないと、確定申告がおわってからだとドット疲れが出てまた必要性を感じなくて後回し、結局やらない、みたいなことになりかねません。
予定が立たなくても心配ない、不安もない、ということでしたらこのあたりは計画を作る必要性はことさら感じないでしょうが、自分の事業に不安を感じるのであれば一度ご自身の事業について計画という地図を描いてみることをお勧めします。
まとめ
事業年度末の予想をしてみましょう!というのは誰かのためではなくまずは自分が安心するためです。まずはそこからスタートしてみると自分事になりますので腹落ちしやすいです。
次のステップとしてどうしていきたい、こうしていきたい、そのためにはどうしたらいいか、という行動計画も含めた計画を準備していく。
この繰り返しが事業を強くし継続する土台になります。土台がしっかりしているほうが安定しますし安心ですよね。