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クラウド会計導入前にやっておきたい準備

クラウド会計ソフトの認知度が上がってきて久しいように感じます。

私自身は独立してからクラウド会計ソフトを触り始めて7年目になりますが、ちょうどその頃からfreeeやマネーフォワードの認知度も上がってきた印象です。

当時はまだまだ税理士側もクラウド会計ソフトに慣れていないケースも多かったように思いますが、最近ではクラウドに移行した税理士も増え、クラウド会計専門と銘打っているケースもよく見ます。

個人事業主やお客様からクラウド会計ソフトを導入したいと相談されたときに、どこから手をつけていけばいいか、導入前にやっておきたいことを少し整理しておきます。

目次

クラウド会計ソフトの得意なこと、苦手なこと

クラウド会計ソフトにも得意なことと苦手なことがあります。

昔からある会計ソフトだと帳簿作成するときに仕訳入力や振替伝票などを使って入力をするケースが大半です。今でもそうして入力しているケースもあるでしょう。

ただしクラウド会計ソフトは、入力をするというよりも、データを取り込むということが得意です。

むしろ入力したものを後で修正したりするというのはクラウド会計ソフトは苦手な印象です。

そのため、入力をしないでいかにデータを取り込むかということをベースに会計の流れを整理しておくのが望ましいと考えています。

例えば、クラウド会計ソフトが得意なこととして金融機関の口座とのデータ連携があります。

通帳に関して考えてみましょう。昔ながらの会計ソフトだと通帳のコピーを預かってきて、それを入力するというのがスタンダードのやり方でした。

クラウド会計ソフトを導入する際に同じやり方をしているととても時間がかかりますし、非効率ということになりますので、オススメとしてはネットバンキング機能を備えておくということです。

ネットバンキング機能があれば、その会計ソフトに口座を連携させておけば、通帳の内容であるお金の出入りや残高をそのままデータとして取り込むことができます。

クラウド会計ソフトで会計をやっていくときには自動登録などさらに進めていくこともできますが、まずはデータ連携を目指してみるというのがおすすめです。

ネットバンキングについては、費用がかかることもあるのですが、効率化のために必要な費用と考えていただいた方が良いでしょう。

クラウド会計ソフトを導入しているのに、データ連携を使わないというのは、せっかく足が速いのに裸足で走っているみたいなものです。うまく道具を使っていく必要があります。

データ連携の仕方にもいろいろある

例えば、会計ソフトと連動させる方法としては、API連携といってネットバンキングと会計ソフトを紐付けるという方法があります。

銀行側のシステムにアクセスしてその口座のデータを引っ張ってくるようなイメージですね。

そういったことも得意ですし、Excel形式のデータ(CSVなど含む)を取り込むことも上手に行ってくれます。

様々な事情などからネットバンキングでの連携を好まないというケースもあると思います。

そういった場合には、ネットバンキングでCSVという形式で出てくるお金の出入りをデータとして取得しておけば、それをそのままクラウド会計ソフトに取り込むことも可能です。

1行1行入力するということをまず頭の中から無くすためにはどうしたらいいかというのを考えてもらった方が良いです。

データとして取得できるものをまずはデータで連携していくのがオススメです。

口座を1つ取ってもこういったことができます。通帳を1行ずつ入力するのではなく、データ連携ができる形式を模索するというのが大事です。

クレジットカードのデータも、最近は紙の明細ではなく、オンライン上でデータで表示する形式が増えていますので、そういったところからデータをダウンロードしてそれを取り込むということも可能です。

API連携のようにクレジットカードの内容と会計ソフトを紐付けておくということもできます。

また現金取引、現金出納帳についても手書きで作るのではなく、Excelベースにしてみるというのもオススメです。

会計周りをまずはデータを整えるということを考えてみてください。

紙のものにしてしまうと、どうしてもそれを手で入力する必要が出てきます。

OCRで読み込むということもできますが、元からデータのものがあればOCRで読み込む必要もないわけです。それでもまずはデータを整えると考えてみてください。

まとめ

クラウド会計ソフトの導入を成功させるポイントは、「入力からデータ連携へ」の発想転換です。

ネットバンキングの導入、クレジットカードのデータ連携、現金出納帳のExcel化など、まずはデータを整える環境を作ることから始めましょう。

せっかくのクラウド会計ソフトの機能を最大限活用するために、導入前の準備が何より大切です。効率化のための投資と考えて、データ連携の仕組みを整えることをお勧めします。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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