こんにちは、京都の若ハゲ税理士ジンノです。
クラウド会計ソフトを使っているかたからのご相談で一番多いのが「残高が実際と帳簿上(データ上)で合わない」という内容です。
残高を合わせるのって難しいですよね。マネーフォワードとfreeeでどこを見てチェックし修正をすればいいのかお伝えします。
残高が合わないときにチェックするところ
残高が合わない場合にチェックしておきたいところをまずはご説明します。
マネーフォワードの場合は、取引管理から残高照合を選ぶとマネーフォワードと連携している銀行口座の残高が確認できます。
データの取得状況と、口座の実際の残高と帳簿上の残高が並べて記載されています。
一致していれば「一致」と表示されていますし、ズレがあると不一致となっていますので、詳細から各月の内容をチェックしズレている個所を確認することができます。
freeeの場合にはタイムライン機能がチェックするには便利です。
登録している口座をクリックすると口座の明細画面が表示されますので、右のほうにある「タイムライン」を選択します。
タイムラインには同期残高と登録残高というものが並べて記載されており金額の差異があればズレていることが分かるようになっています。
(同期残高はデータで引っ張ってきた残高で口座の実際残高を指し、登録残高は帳簿上の残高を指します)
それぞれ残高が合わない状態を解消するためにチェックできる箇所がありますのでそれを活用しましょう。
残高が合わない原因
残高が合わない原因はいくつかありますがよく見かける3つをお伝えします。
対象外、無視
まずはその取引やデータを対象外や無視する処理をすることによるズレです。
おカネが出ていったり入ってきているのに無視して除外しているわけですから帳簿上と実際の残高がズレます。
実際の残高が正しいわけですので帳簿上の残高をそこに合わせていく必要があります。データとはいえ実際の残高はいわば通帳の残高と同じです。
どちらに合わせるかと言うと通帳の残高ですので、そこを意識して登録内容に間違いがないかチェックしてみましょう。
口座振替
対象外や無視をするというのが残高がズレる原因と前段でお伝えしましたが、口座間での振替の場合には実は必要な処理となります。
というのも二つの口座があって資金を移動した、口座振替をした場合には仕訳が両方で入力されるとダブってしまいます。
A銀行からB銀行に預金を振り替えた場合を考えてみましょう。
A銀行側での取引を連携すると
(B銀行)(A銀行)100,000円 という連携データが表示されることになります。
一方でB銀行側での取引を連携すると
(B銀行)(A銀行)100,000円 という同じ内容のデータが表示されることになります。
同じものがダブってしまっているのでどちらかは対象外にしないと二重に口座振替しているのと同じ状態となり残高が合いません。
どちらの口座のデータを取り込むのかは決めておいたほうがいいでしょう。
スタートの残高がそもそも違う
口座を連携していてもスタートの金額が間違っていることがあります。
この場合は期中の出入金が合っていたとしても残高は合いませんので最初の設定が必要です。
開始残高設定という項目がどんな会計ソフトにも備わっていますので、連携をスタートさせたタイミングの残高を登録すると期中が合っている場合には最終の残高も合うはずです。
逆に開始残高を入力して合わせたのに最終の残高が合わないときは期中でどこかが間違っていることになりますのでタイムラインや残高照合機能でチェックしてみましょう。
まとめ
残高を合わせるというのは難しいのですが決算においては合っていないと前に進めないので大切です。
各会計ソフトでは残高を合わせるためのチェック機能が備わっていますのでそれを参考にしつつ残高を合わせていきましょう