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勘定科目選びにもし迷ったら ルールを決めればOK

ラベル付け

こんにちは、京都の若ハゲ税理士ジンノです。

スポット相談でもよく耳にするのが「勘定科目をどれにすればいいかわからない」というご相談です。

ルールを決めて運用すれば基本的にはどの勘定科目でもOKです。

 

目次

勘定科目はラベルのようなもの

例えばいま私がカフェにいてこの事務所ホームページの記事を書いたりメール対応などをしているとします。

 

カフェ代が500円だったとしてこの支出について現金で支払ったとすると、帳簿に記録する情報としては以下のようになります。

5月27日(カフェ代)(現金)500円 ◯△カフェ メール対応など

 

このカフェ代の部分については勘定科目というラベル付けをすることで決算書の体裁が整います。

 

デザインのお仕事の方であれば上がってきたラフについて細かく調整して体裁を整えますよね?ライターのお仕事であれば上がってきた文章についてチェックし編集をして校正をして体裁を整えますよね?

 

簿記も同じく、決算書を作る際には体裁を整えます。そのためのための項目のラベル付けが必要です。

 

なんでもいいと言えばなんでもいいのですが標準的なラベルがあるのでそれを使うのが一番ラクです。

 

所得税の青色申告決算書(一般用)には標準で科目名が記載されており、いわばデフォルトということです。

経費ラベル

 

経費の部分を洗い出してみると

租税公課
荷造運賃
水道光熱費
旅費交通費
通信費
広告宣伝費
接待交際費
損害保険料
修繕費
消耗品費
減価償却費
福利厚生費
給料賃金
外注工賃
利子割引料
地代家賃
貸倒金
(空欄が続いて)
雑費

となっています。

 

項目を見てイメージできればそこにラベル付けをすればいいです。例えば仕事用の携帯通信費用なら通信費、テナント料なら地代家賃。

 

全ての項目が埋まるわけでもありません。私の場合は人を雇っていませんので給料賃金は発生しません。

 

自分でルールを決めておけばOK

「勘定科目をどれにすればいいかわからなくて」というご相談は意外なほど多いですが、心配しなくても大丈夫です。

 

ご自身でこれかなと思うラベル(勘定科目)があればそれにするとルールを決めて運用しておけば良いです。

 

もし上でご紹介した標準的な勘定科目の中に自分が支出した内容でしっくりするものがなければ空欄のところに自分で項目を設定することも可能です。

 

漫画家の方で印刷を自分でやっている、という場合には「印刷費」とか、資料を買ったときには「資料費」といった項目で管理することもあります。

 

しっくりくるものがなければ空欄で新しく自分で◯◯費のようなかたちで設定してOKです。そのための空欄(予備)でもあります。

 

ルールを決めておくと良い理由はいちいち考えなくてもいいからで、その方がラクですよね。

 

カフェ代をどの項目にするか決めていなくて毎回時間をかけるのであればルールを決めておいてそれに沿って処理したほうが時間がかかりません。会議費という項目を設けてそこにラベル付けしておく。

 

勘定科目はあくまでラベル付けなのでそこが間違っているからといって直ちに問題になることはありません。

 

例えば移動の費用について考えてみましょう。

移動の費用については旅費交通費と車両費という項目を設けることがあります。旅費交通費にはバスや電車などの公共交通機関の利用による支出を、車両費には車関係の支出をといった区分けです。

 

ただこれも分けておいたら後で見やすいからという理由もあってラベル付けして分けているだけです。

 

バスや電車での移動が全くなく、車での移動しかないのであれば移動にかかる費用を旅費交通費で計上しても問題はありません。

 

また車両にかかる費用として自賠責保険や自動車税などがあり、それらを車両費としてまとめてラベル付けしてもいいですし、保険料や租税公課というラベル付けをしても構いません。

 

反対に車に関する費用は全部車両費に計上するという運用方法も大丈夫です。

 

ラベル付けが混在していると後で見返すことがあったときに確認しづらいので分けているという側面があり、そういうことをやりたいなと思う方はあとで見たときに分かりやすいようなラベル付けをすれば良いでしょう。

 

これだけはやめておいた方がいい運用

ただしラベルは何でもいいからと言ってひとつにまとめるのはやめておきましょう。

 

例えば経費の標準で「雑費」という項目がありますがときおりそこに経費を全部ラベル付けしてある決算書を見かけます。

 

この状態だとなんでもかんでも経費に入れているのではないか?という疑いの目で見られる可能性が高いです。

 

なんでもかんでも経費に入れていると疑われると税務署から調査の選定をされるかもしれません。経費を雑費一本でラベル付けしていると少なくとも管理できているようには見えません。

 

ものごとには程度があります。細かすぎると自分の手間が増えてしまいますが、少なくとも標準で設定されている項目には振り分けられるようにしましょう。

 

まとめ

ラベル付けして振り分けておくことで去年との比較などができ経費が多すぎないかというチェックがしやすくなります。

 

長く事業を続けていこうと思うと経費のチェックも定期的にやっておきたいことのひとつです。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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