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フリーランスは経理・記帳をしたら分解をしてみよう

分析の前に分解してみる

京都の税理士ジンノです。

経理・記帳作業をする意味をどんな風に捉えているでしょうか?申告書を作るため?税金を計算するため?確かにそのための作業でもあります。

ただ、それだけのために経理・記帳作業をしていると楽しくはないです。出来上がったデータをどう使うか、その意識だけで取り組み方が変わると私は考えています。

 

経理・記帳をしたらその後、そのデータを活用しましょう、と聞いたことがあるフリーランスの方は多いと思います。

とは言っても、どんな風に活用すればいいかよく分からないということもあるのではないでしょうか。経理・記帳をしたらまずは分解をしてみることをおすすめしています。

 

目次

データを分析する前に分解する

データを活用するというと仰々しく聞こえるかもしれません。ただせっかく出来上がったものを活用できるのであれば今後のお仕事に反映させていきたいですよね。

 

いきなり月次決算の試算表を見てもよく分からない部分があると思いますので、ひとつずつ分解していきましょう。

 

例えば、売上に関して分解してみることを考えてみます。

私の場合は税理士業もありますが、セミナーをしていますので話す仕事としての売上もあります。また、雑誌などに記事執筆することもありますので、書く仕事としての売上もあって、意外と自分が思うよりも分解できます。

 

ジンノの場合

  • 顧問業務
  • 相続業務
  • セミナー業務
  • 執筆業務
  • その他

に売上を分解することができます。

 

これが例えばWeb系フリーランスの方であれば

  • ディレクション業務
  • コーディング業務
  • SEO対策業務
  • マーケティング業務

という形での分解ができます。

 

さらにもっと分解しようと思うのであれば、案件ごとに分けるというのも良い方法です。

同じコーディングの業務であっても、〇〇社のコーディングと△△社のコーディングでは分量も難易度も違う可能性があります。

 

案件ごとに仕事の難易度や業務量が違う場合には、分解しておくとと同時にザックリとかかった時間を計測しておくとこの後お伝えする傾向を掴むのに役立ちます。

 

ほかの業種でも例えばカフェをやっている場合には

  • コーヒーの売上
  • コーヒー以外のドリンクの売上
  • パンの売上
  • ランチの売上

といった感じで分解してみましょう。

 

分解する際には、勘定科目を細分化できる補助科目というものを設定しておくと便利です。

クラウド会計ソフトのユーザーさんを例にすると、freeeをお使いであればタグを設定することで可能になります。

 

飲食店の場合にはAirレジを導入している場合にはレジ上でも分解が可能です。

分解したら傾向を掴んでみる

分解することができたら続いて傾向を掴んでみることを試してみましょう。この際にはグラフにして視覚的にしてみるのがよいです。

1月 2月 3月 4月 5月 6月
コーヒー 10,000 20,000 20,000 20,000 30,000 30,000
パンランチ 70,000 70,000 70,000 70,000 60,000 50,000
パスタランチ 50,000 80,000 100,000 150,000 150,000 200,000

例えばこんな月々の推移データが得られたとします。

 

このままだと見づらいかと思いますのでこれをグラフ化してみると

売上推移

コーヒー、パンランチ、パスタランチ

上の図のような折れ線グラフ(Excelのおすすめグラフから作成)にしてもいいですし、下の図のような棒グラフ(Googleプスプレッドシートで作成)でもいいでしょう。

 

推移の場合は折れ線グラフのほうが視覚的に分かりかもしれません。ご自分で使うだけなら誰にも見せることはないでしょうから、いろんな形でグラフを作ってみましょう。

 

グラフが出来上がったら傾向を掴んでみるためにザっと眺めてみましょう。

例えば上の図では数字がかなりザックリとしていますが、パンランチの売上が下がっている傾向があり、一方でパスタランチの売上は上昇しています。

 

パスタランチに力を入れるのであれば、いま2種類から選べるものを3種類から選べるようにしてみる、とか。パンランチにテコ入れするのであれば、焼き立ての時間をランチタイムに合わせてみる、とか。

 

大切なのは過去の傾向を見て今後どうするか検討しチャレンジしてみる、改善してみようとすることです。PDCAなどと言ったりします。

 

そういう意味で申告書を作るだけに経理・記帳作業をしているとしたらもったいないと思ってみてはどうでしょうか。

次につなげるアクションを思い描くためのキッカケとしての経理・記帳作業を位置付けておくと、ただ申告するだけの作業が違う意味を持ちます。

 

これを実現しようと思うとこまめな経理・記帳作業が必要となります。

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何か月も前のデータをみて今のテコ入れをしようとしても遅きに失する可能性が高いです。可能であれば直前月のデータでいろんな判断をする方がタイムリーに動くことができます。

まとめ

[box03 title=”本記事のまとめ”]
  1. いきなりデータの分析ではなくまずは分解してみる
  2. 傾向を掴んで次のアクションにつなげる
  3. データ分析して改善したいならこまめに経理する必要がある
[/box03]

ただ申告書を作るため、税金を計算するためだけではなく、次のアクションのためのキッカケとしてこまめに経理して分解し分析することはとても大切です。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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