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確定申告しているフリーランスが自宅兼事務所の引越しをするときの注意点

納税地もお引越し

フリーランスの方で確定申告を毎年しておられる方が自宅兼事務所の引っ越しをする際、税務的な各種届出が必要なことをご存知でしょうか?

自宅の場合、荷物の整理や掃除、住所変更など各種大変かと思いますが、納税地もお引越しすることになります。

確定申告をしているフリーランスの方がご自宅を変えるときの注意点についてお伝えします。

目次

納税地の異動

自宅兼事務所でお仕事をしている場合、引っ越しに際しては納税地が異動することになります。

 

フリーランスの税金については、所得税・消費税と住民税に大きく分けられますが、所得税・消費税は国税という種類の税金で管轄は税務署です。

 

所得税・消費税については、「所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書」を、引っ越しの直近に申告書を提出していた税務署に提出します。つまりは異動前の税務署に届出書を提出することになります。

 

提出のタイミングは異動後「遅滞なく」とされています。これを怠ると税務署から届くはずの書類がすべて前の納税地(=住所)で届いていしまいますので注意しましょう。

以前は異動前と異動後のそれぞれの税務署に提出する必要がありましたが、いまは異動前の税務署に提出するとその情報が異動後の税務署に通知されるようになりました。

以下、届出書の書き方です。

納税地の異動届

住民税については特段、納税については手続きはありません。

管轄が市区町村ですので、住民票の異動手続きをしておけば納税の手続きは不要になります。

 

ただし、住民税についてはその年の1月1日の住所地で納税する市区町村を判定します。

その年の6月以降に納税をすることになりますので、つまり年の途中で引っ越しをしても1月1日時点の住所地に住民税を納めることになります。

振替納税の出し直し

所得税・消費税を振替納税を利用している方もいらっしゃるかと思います。

振替納税制度は、税務署(又は金融機関)に届出を出すと、納めるべき税金を振替してくれます。銀行に行かなくても納税が済むということです。

 

この振替納税制度ですが、申告書を提出している税務署が変更になる場合には振替納税の届出を出し直す必要があります。

書類名は「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」という書類です。(国税庁のHPからダウンロード可能です。)

 

コチラの書類の注意点は

  1. 銀行口座を記載する必要があり振替の手続き上、銀行の届出印で捺印がいる
  2. 納税地の異動は異動前の税務署に、振替納税の書類は異動後の税務署に提出する必要がある

ハンコの指定があり、提出先の税務署が異なりますので注意しましょう。

費用の考え方

自宅兼事務所の引っ越しの際には、どこまでを経費とするかは気を付けたいところです。

 

普段から自宅兼事務所でお仕事されている場合には、家賃その他の費用を自宅分と事務所分(事業用)に分けて経費にしないものとするものを分けていると思います。

 

この自宅と事務所にかかる費用を分けることを家事按分(かじあんぶん)と表現することもありますが、基本的には事業に要した部分を合理的に算定出来ればよいです。

 

例えば事務所の部分の面積をもとに算定する、使用している時間に応じて算定するなどします。

10万円の家賃のうち、事務所として使っている部屋の面積が全体のうち40%であれば、10万円×40%=4万円を事業に要した費用として計上します。

 

自宅兼事務所の場合の引越し費用も同じく、家事按分の比率で計上することになります。

まとめ

[box03 title=”本記事のまとめ”]
  1. 納税地の異動は異動前の税務署に届出書を提出する
  2. 振替納税をしている場合は異動後の税務署に書類を提出する
  3. 引越しの費用も家事按分を検討する
[/box03]

フリーランスの方で従業員を雇っている場合(青色事業専従者給与の支払いも含む)にはそのほかにも書類提出が必要な場合がありますので注意しましょう。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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