中小企業のサポートをしていると事業承継などで社長が交代する、ということがあります。あたらしく社長になるとそれまでの仕事のしかたが変わることもあるでしょう。
特に社長としての仕事、プレイヤーの比率を下げる、ということは意識したほうが良いケースが多いです。マネジメントの仕事をどう考えるか整理してみます。
プレイヤーとしての仕事
これまで営業一筋、最前線に立ってガンガン営業をしてきた、というひとが社長になるとプレイヤー気質が抜けないことが多いです。
ダメというわけではないのですが最前線で社長が営業をし続けるのは事業継続にとってプラスかどうか。
社長の仕事として何を第一に考えるかを設定しておくのが望ましいです。
プレイヤーとしての仕事も大事ではあるのですが、次のプレイヤーを育てる、ということも事業を継続するためには必要です。
自分の代だけで終わるのであれば好きにすればよいですが、事業を継続しようと思うと次に続いてくれる人にバトンタッチをするタイミングが必ず来ます。
それが遅いか早いか、自分の意志かどうか、ケガや病気でやむを得ずということもあるでしょう。
その時が来るまでにやっておかないと会社が回らなくなります。
プレイヤーとしての仕事の比率をどれくらい下げれるかは状況にもよりますが、年単位で考えて計画をしておくことがよいです。
必ずしも次の人が育つという保証はないわけですからその点も考慮しつつ、プレイヤーとしての仕事をバトンタッチできる担当者を育てることも事業継続には求められますし、マネジメントの仕事ともいえるでしょう。
マネジメントの仕事
マネジメントの仕事としてパッと思い浮かぶことはなんでしょうか。計画を作ることですか、次のプレイヤーを育てることですか。
いろんな状況で思い浮かぶことがあるかと思いますが、ひとつ大事にしてもらいたいのはバックオフィス部門の仕事に目を向けるということです。
事業が滞りなく進むように総務や経理、人事などの部署はプレイヤーとはまた違った仕事を組織運営のためにやっています。
そういった部門と距離があったプレイヤー出身の社長も多いのではないでしょうか。
プレイヤーとして外に出ていく仕事が多いと、会社の中でどういったことが行われているのかイメージが付きにくいと思います。
その仕事をしてくださいというわけではなく、マネジメントの仕事としてバックオフィス部門の領域に関係することも会社運営、事業継続には必要になってくるわけです。
そのため、会社の中のことをする時間をできれば作ってもらうことをわたしはオススメしています。
週に一度半日からでもいいので外出の予定を入れない、総務や経理からの相談、人事の仕事として採用の進捗状況など確認してみてはどうでしょうか。
まとめ
会社を運営して事業を続けていくためには社長がプレイヤーとしての仕事だけをしているわけにはいきません。
計画を作ったりなどいろいろありますがまずは組織の仕事としてプレイヤー以外の仕事に目を向けて取り組んでいくことが必要です。
そのためにはまずは会社のなかで仕事をする時間を作っていくこと、それに尽きます。内部の仕事をする時間が取れなければ結局プレイヤーとしての仕事しかできなくなりますので。