顧問業務をしているとお客様から新しい取り組みや事業などのご相談をいただくことがあります。
税務会計上の取り扱いはもとより、経営判断上でこれは決めておいたほうがよいですよとお伝えしているルールについてお伝えします。
撤退ラインを決める
新しいことに取り組むことそのものはとても良いことですしわたし自身も独立している立場として、新しいことをやってみることがあります。
その場の勢いも大事ですが一つ考えておいてほしいのは撤退ラインです。
やめるという決定をするときサンクコストなどがどうしても気になってしまうものです。
サンクコストというのは埋没費用とも呼ばれますが、これまでにかけてきた費用や労力、時間などのことをいいます。
このサンクコストを惜しんで事業をやめるに辞めれないことをサンクコスト効果と呼ぶそうです。
こういったことになると回収できる見込みがないにもかかわらず新規事業を続けてしまうため、損失がどんどん膨らんでいきます。
この世にないものを開発する、事業を展開するという心意気で始めた時は意気揚々の方も多いです。私も新しいことを始めるときにはうまくいくだろうかという不安とともにわくわく感もあります。
そうしたワクワク感が強すぎるとやめるに辞めれないということにつながりやすいです。
そのため、ここまでいったら撤退するというラインを決めておくことが大事です。
例えば投下した費用や労力でいくらまでならOKと決めておく、もしくは期間としてここまでやってみてダメなら撤退する、といった具合です。
なんとなくではなく数字など客観的にわかる内容でラインを決めておきましょう。
やり方にこだわりすぎない
新しいことを始めるときには試行錯誤することもありますが今までの自分の成功体験からやり方を決めることは多いです。
こうすれば成功するはずという気持ちで取り組むはずですが必ずしもうまくいくとも限りません。
撤退ラインと同じくフレキシブルにやり方を変えるということも考えてみましょう。
私もいろんなことを独立してから始めていますが、途中でやり方を変えたことはいくつもあります。
成果が出ないときもそうですがやり方にこだわりすぎていると感じたときには変えれる部分がないか考えてみたり。
例えば私の場合ですと事務所ホームページの記事更新やYouTube動画の配信頻度など細かいですが変えてきている部分はあります。
大きな軸そのものを変えることには勇気がいりますがこのままでは打開できないかもとなったときにはどこかで決断する必要があります。
うまくいかないな、と思ったときにはそれまでのやり方を変えてみましょう。
まとめ
やってみたいこと、新しいことをビジネスで始めるときにいきなり撤退ラインのことを考えないという方も多いですが、決めておかないとそのままずるずる後戻りできないところまで行ってしまう可能性が高くなります。
撤退ラインを設定しつつ軌道修正していきながら新しいことにトライすることは私は良いことだと思っていますので少し考えてみてください。