インターネットの発展と資料共有のしやすさ、オンラインミーティングのツールの発達、クラウド会計ソフトの便利さなど、webで仕事が完結する状況がかなり整いつつあります。
わたし自身もオンラインで仕事を完結したり営業活動をしている関係で必ずしも対面で仕事をしないこともあり、遠方からのご依頼も増えてきました。
遠方からのご依頼とオンラインメインでの対応の注意点について整理してお伝えしておきます。
税務調査だけは対面が今でも基本
税務会計においてオンラインで完結するものはかなり多いです。
申告書の作成や提出もオンラインで可能ですし納税もキャッシュレス納付の環境がかなり整いつつあります。
仕事をするうえでも対面しないといけない場面は減ってきたといえるでしょう。
コロナ禍を経てこの状況はかなり加速しています。
お互いにオンラインを希望する、という場面も増えてきましたし実際私の事務所でも遠方のご依頼が増えています。
ミーティングもzoomで、資料共有もdropbox、会計ソフトもクラウド会計ソフトをご契約いただいて、となると対面することを必ずしも必要としないケースはあります。これはお互いにです。
一方で対面のほうがよい、細かいニュアンスや今後のことの相談などをしたいので会って話したいというニーズもあります。
先日も新規でご契約の方は同じ京都府内で少し遠方だったのですが最初は会って話をしておきたいということで事務所にお越しいただきました。
そのあたりはこちらも絶対オンラインでしか対応しない、というわけではなく柔軟にお客様の要望に合わせています。
お伺いすることもありますし来ていただくことも、オンラインだけの方もいて様々です。
ただ、これだけは注意が必要というのがあり、それは税務調査です。
税務調査はいまでもオンライン対応が進んでおらず基本は対面での応対になります。
遠方からのご依頼の場合は税務調査の可能性ももちろん視野に入れつつ、お伝えしつつにはなりますが、絶対来ないと言い切れない部分でもありますので、税務調査がきたら所轄の税務署や事業所などにお伺いすることはお伝えしています。
普段はオンラインでも税務調査のときには対面での対応の可能性がとても高い、この点をご了解いただけるのであれば顧問でも相続税申告でもご依頼があれば喜んで対応させていただいています。
ご理解とご協力のうえで税務調査を乗り切る
普段はオンライン対応の場合もいろいろと事情があることが多いです。
例えば自宅事務所で仕事をしていて他人を事務所=自宅に入れることが困難、ということはあるでしょう。
多くの場合はこのケースが該当します。
自宅事務所ではなくても例えばレンタルオフィスやバーチャルオフィスだと税務調査で応対する場所に制限がかかることがあります。
オープンな場所で税務調査をするわけにもいきません。
どんなひとでも自分の税金や所得の話をオープンなところで税務調査官と話し合うというのは好ましくないと思うでしょうし、税務調査官も税務調査を行う場所については一定程度配慮しますし気にします。
そのため、上記のように税務調査で家に来られるのはちょっと、とか場所がないという場合には所轄の税務署に納税者の方と一緒に伺うか、税理士事務所での応対も場合によっては可能です。
税務署に行く場合には納税者の方からの聞き取りなどもありますのでやはり一緒に行く必要が出てくることが多いです。
資料などを持参して場合によってはコピーを取ってもらったり資料を預けることもあります。
そこまでやれればあとは税務調査官と税理士との折衝・交渉に移っていきますので必ずしも対面が必要というわけではないケースもあります。
税務調査の指摘事項がない、もしくは軽微な修正で済む場合などは電話と資料のやり取り、税理士から納税者への説明により税務調査が終了することもあり得ます。
税務調査の内容や対応そのものもある程度こちらの事情も考慮して日程や場所の選定などには応じてくれることが多いです。
もし万が一があってもこういう風に対応しましょうと納税者の方とすり合わせたうえでしっかり乗り切れるようにサポート・対応しています。
まとめ
遠方からのご依頼だとここに注意したいということとして税務調査の話をしました。
顧問も相続税申告なども遠方からのご依頼は税務調査のことだけが気がかりですが逆に言うとそこさえクリアできれば近くでも遠くでもきちんと仕事をしていけるツールなり環境はかなり整っています。