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資金繰り安定のための借り入れ、という考え方

資金繰り安定のための借り入れ、という考え方

中小企業の経営者にとって1番の不安は何でしょうか。私がこれまで税理士としてサポートしてきた中で1番の不安に感じていると感じるのはやはり資金繰りです。

資金繰り安定のための借入という視点でお伝えします。

目次

資金繰りのことを考えるのはしんどい

資金繰りというと難しく考えるかもしれませんが、要はお金が足りなくなるかもしれないという不安です。

お金がうまく回っているのであれば、資金が足りなくなるという恐怖感がだいぶやわらぎますが、お金がない状況はかなり精神的衛生的にも悪いです。

明日の支払いができないかもしれない。給与や社会保険料、取引先への支払いが滞るかもしれない、なんとかしなければ。

金策に走らなければいけない状況は、経営者の仕事としてはポジティブなものではないでしょう。

資金繰りを安定させるために借り入れをするというのも1つ戦略として有効です。

中小企業の経営者にとって最も大事な仕事のひとつは売上を得る活動、営業です。

業務が回るかどうかっていうのももちろん大事ですが、お金が足りなくなると売上を生む活動に時間をかけられなくなり、精神的なプレッシャーも大きくなります。

この恐怖というのはかなり強く大きくあるものです。

入ってくるべきものが入ってこないと支払いが滞るわけですから支払いができなくなると信用を損なう可能性が高くなります。

取引を継続してくれなくなるかもしれませんし、売掛金の回収も早く早くと言っていると。あそこの会社は掛け取引をするのは危険かもしれないと思われるかもしれません。

お金がなくなる恐怖というのは体感したことがない人じゃないとなかなかわからないと思いますが、例えば従業員に給与が払えない状況というのはかなりピンチです。

税金や社会保険料などもそうです払うべきものが払えない状況というのは、信用をどんどん損なっていく可能性しかありませんので、ポジティブなものではありません。

そのためお金がきちんと入ってきて支払いができる、支払いをしたら入ってくる。そういうお金の循環をきっちり整えておくことで、資金繰りに関する不安が軽減されていきます。

資金繰りと借入の関係

お金が減っていく状況というのは、やはり不安が強くなっていきますので、資金繰り改善のために借り入れするのも有効です。

例えば金がどんと減るようなタイミングで借り入れができると利息の分はかかりますが、返済期間にわたって資金流出が平準化されます。

例えば1億円の機械を買う必要が出てきて、設備投資をしたいという場合を考えてみましょう。

一括で支払う預金があればそれはそれで良いですが、例えば10年その機械が稼働できるということであれば、10年間の借り入れ期間で1億円借りるとします。

利息の分は仮に2%だとしても1億円の2%ですので、2,000,000円です。元本に対して利息がかかりますので、マックスで2,000,000円でそこから返済が進むにつれて利息は下がっていきます。

1億円を10年で返すとすると、元本でいうと年1,000万円です。

いきなり1億円が減る状況と年間で10,000,000円+利息の分が減っていく状況と資金繰りを考えると、どちらの方が心の平安が保てるでしょうか。

この話をすると、やはり多くの中小企業の経営者が一気にお金が減る不安の方が強いと答えることが多いです。

このようにお金がどんと減るタイミングというのはある程度限られていますので、そのタイミングでうまく借り入れができると資金繰りが安定していきます。

設備投資だけではなく、例えば年2回の賞与であれば、半年でその賞与の分の借り入れを融資を申し込むと仮に15,000,000円で6ヶ月だとすると月にならすと2,500,000円です。

こういう風に考えていくとお金が減るタイミングに合わせて事前に融資を申し込んでおくと会社が黒字経営で好調であればあるほど金融機関は融資に応じてくれるようになっていきます。

他にお金がどんと減るタイミングでいうと、税金の支払いです。法人税や消費税等の年度決算のときにはどんと税金を納めることになるのですが、その納税資金を借り入れするというのも、資金繰り対策としてはかなり有効です。

こちらも例えば半年で切って半年後の予定申告、中間申告の時はまた半年で切っておくと平準化しやすくなります

このようにお金が減るタイミングをいかに平準化してならしていけるかっていうのは、資金繰りを考える上で回収を早くする支払いを遅くするということよりも結構有効だと思いませんか?

私はこのタイミングで融資を申し込むことをお客様にはお勧めしています。

入ってくるべきもの先に借りるのも選択肢にはなるでしょうし、支払いが見込まれる分を借りて平準化するっていうのも有効です。

まとめ

こういったことの積み重ねで資金量を維持して売上につながる経営者としての仕事に注力しやすくなります。

資金の大きく減るタイミングで融資を考えてみましょう。黒字化が続いているとより借りやすくなります。半年分の資金繰り表などを使って資金需要やお金の出入りをチェックするところかまずははじめてみるとよいです。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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