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来年以降、フリーランスは税理士探しが難しくなる?

税理士探し難しくなる?

インボイス制度が2023年10月から始まることを見越して経理事務や帳簿付けの変更についてご案内をすることが増えてきました。

それと同時にインボイス制度のお話をしていてよく感じるのが「来年以降はフリーランスは税理士探しが難しくなるかも」ということです。アウトプットして整理してみます。

目次

消費税の処理は思っている以上に大変

普段は自分が買い物をするときに消費税を意識することはありますが、納税者として消費税の申告をしているフリーランスのかたは少ないでしょう。

現状でいうと2年前の売上が1,000万円を超えていなければ消費税の納税義務がない、免税事業者です。

今の時点に置き換えると2022年の納税義務は2020年の売上で、2023年の納税義務は2021年の売上で判断します。

個人事業主の場合は事業年度が暦年(1月1日から12月31日まで)ですから計算はしやすいです。

年の途中で開業したとしてもフリーランスの場合にはその年の合計売上で判定をします。

消費税の納税義務者の場合には、その年の翌年3月31日までに消費税の申告書を提出して納税を済ませる必要があります。

2022年は納税義務者だ、というフリーランスの場合には年が明けたら2023年3月31日までに消費税の申告をして納税をするというスケジュールです。

いままで所得税の申告しかなかったのが消費税の申告が必要ということで申告がまず増えるのが大変です。負担感としては強いでしょう。

申告手続きと同時に納税もありますので金銭的な負担も増します。

それに加えて、消費税の申告が必要な場合の帳簿付けが必要でない場合のそれと比べると大変だということはあまり知られていません。

例えば現状で消費税の免税事業者であるAさんが売上を計上した場合には

6月18日 現預金/売上 110,000円 〇×商事 6月分売上

6月19日 消耗品費/現預金 5,500円 △☐ストア 文房具

といった内容での帳簿付けになります。

これが課税事業者になると

上記の内容に対してそれぞれ消費税の区分を判断して入力する必要があります。

消費税区分を決めないと正しい消費税申告書が作れず、ひいては消費税の計算ができないからです。

上記の例でいうと原則的な消費税の計算方法を採用している場合(原則課税)には

売上については 課税売上 免税売上 非課税売上 不課税売上といった形で課非判定をします。

また課税売上については10%なのか8%(軽減税率)なのかの判断も必要です。

仕入れについても同様に課非判定をして税率を区分して帳簿付けをすることになります。

消費税を簡易課税の方式で行っている場合でも、売上についてはどの業種区分かの入力が必要です。簡易課税方式の場合には仕入れに関する消費税は気にしなくてもひとまず大丈夫です。

年一確定申告のみはリスクが高くなる

消費税の計算と区分は実は手間がかかるということと同時に各種届出をしなければなりません。

インボイス登録をする場合には2023年3月31日までに申請をすると、10月1日からインボイス登録事業者となれます。

それまでに免税事業者のフリーランスのかたは課税事業者になるかインボイス登録をするかを考えて決めなければいけません。

インボイス登録をするにあたっての判断材料としては、自分のビジネスとしてBtoBなのかBtoCなのか、また相手方でこちらが請求した消費税分の処理が必要かどうか、また法人相手にビジネスをしている場合には控除できない消費税分の値下げに応じるかどうか、この辺りを考える必要があります。

税理士が関わっている場合にはこの辺りの判断材料などを相談することができますし、申告についても依頼することになるでしょう。

年一で確定申告を依頼している場合はどうかというと、帳簿付けから申告までインボイス制度の登録確認や計算方法の選択(簡易方式を選択する際には届け出が期日までに必要)となります。

ご自身で帳簿付けをしていてもこの辺りの整理ができていないと税理士としては契約をしづらいと感じる可能性が高いです。

消費税のことを考慮して作られた帳簿とそうでない帳簿ではまったくその意味合いが変わってくるのと、それをひとつずつ直すというのはかなりの労力を要します。

毎月の顧問での関わりだとこの辺りがクリアしやすいですが、年一回まとめて帳簿を作る、チェックすることに消費税の問題が入ってくると業務量が確定申告時期にかなり上がります。

こうなると年一の確定申告の仕事を積極的にお引き受けするのはかなりリスクが高くなるというのが私自身の考えです。

結果的に年一の確定申告でイチから帳簿を作る、チェックするようなお仕事は税理士は受任を考える、お断りすることも増えてくるのではないでしょうか。

消費税申告とそれに対応した帳簿付け、各種届の免税事業者のフリーランスのかたが考える大変さと、税理士が考える大変さには大きな隔たりがあるように感じています。

まとめ

フリーランスのかたでも取引先が法人ばかり、という場合には消費税の課税事業者になって簡易課税を選択するという方向性になる方もこれから増えてくることが予想されます。

そうなったときにいざ税理士を探すとなっても受けてくれない、ということになりかねません。

もし消費税のインボイス登録をすることを選択するのであれば税理士探しは早めにしておいたほうがいいでしょう。

今年から準備して顧問契約なども念頭におくのかどうするのか、このあたりも一度ご相談の機会を設けたほうが安心です。

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この記事を書いた人

京都市南区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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