こんにちは、京都の若ハゲ税理士ジンノです。
月次決算を定期的にチェックすることで得られる効果があります。次のアクションにつなげられるようにしてみましょう。
感覚とのずれがないか
事業主になって少し時間がたつと事業主・経営者としての感覚が養われてくるかと思います。
経営判断に資する情報についてや、やるのかやらないのかという判断をしたりいろんなことを決める必要が経営者にはありますのでその経験の積み重ねで感覚が身につくことが多い印象です。
月次決算、試算表の数字を見たときに自分の感覚とズレがないかは確認しておいたほうがいいです。
というのも売上がある、利益が残っている、と思っていて資料を見てみたら思っていたよりなかった、という場合には何かがズレている可能性があります。反対の売上がないと思っていたけれど数字上はある、というのも同様です。
数字でもって判断することができる部分について自分の感覚とのずれが発生している場合にはなぜそうなっているのかはチェックしておきたいところです。
その感覚のずれが積み重なることで自分がコントロールできない状態、会社の中身を把握できていない状況につながってしまいます。
売上が思ったよりないのであれば、請求漏れがないか、売上の計上時期も含めて確認が必要でしょう。
思っていたより粗利が少ないのであれば棚卸がキチンと反映されているか、材料などの価格があがっていないか、外注費が増えていないか、確認してみましょう。
ご自身の感覚通りであればこの点は問題ないですし、ある程度の経験が積み重なってくると結構こちらが驚くほどピタッと数字の感覚があっていることもあります。
行動につなげられないか
試算表を確認することで次のアクションにつなげられることがないか確認をすることができます。
例えば交際費が多かったな、ということであれば今月は減らしてみよう、とか。
数字を確認するだけなら簡単ですがそこで満足せずに行動につなげられることがないかを考えてみるようにしています。
社長さんと一緒に試算表を見てどういうことができるか、できそうか。そういうことを考えつつ話を伺います。
よく顧問業務でどういったことを話をするかということを最初にご相談いただくのですが、記帳代行がある場合でもない場合でも試算表の報告をするか、税理士と定期的に面談をするか、という部分を決めていただく必要があります。
面談回数が多いと必然的に顧問料は高くなります。私の事務所でもお客様の相談相手として訪問頻度により顧問料が変わります。
中には税理士との面談をそれほど求めていないお客様もいらっしゃいますしオンラインでのツール、メールやチャットワーク、クラウド共有などでコミュニケーション、資料のやり取りをしているケースもあります。
クラウド会計ソフトを使っている場合にはタイムリーに会計ソフトを見ることもできます。
税理士との面談がない場合でも数字でもって確認をする習慣、それを行動につなげられないかという視点は重要です。
チェックの頻度を決めてみる
試算表が出来上がるタイミングにもよりますがものすごく早い会社だと月末締めから営業3日で、というケースもあるようです。
何のために早くしたいかは会社や社長さんの考え方次第ですので早くしたいならそれに向けたアクションと整備が必要です。
また試算表の精度の問題もあって早いと精度が落ちることがあります。そのバランスも早くしたいのであれば気にしておきたいポイントです。
あまりにも遅いと次の一手、行動までに時間を要していることになりますのでおすすめとしては先月の数字、月次決算を次の月の末ぐらいには確認してみたいところです。
7月の月次数字であれば8月の末ごろ。その結果を9月にアクションとして考えてみる、という感じです。
このあたりのスケジュールも取引先の締め日の関係などもありますので必ずしもそうできるわけではないです。
取引先から届く請求書などの要素にも左右されますのでどれくらいの頻度でチェックをするか、またその頻度を上げられないか考えてみましょう。
まとめ
せっかくできあがる試算表ですので申告のためだけではなく経営判断に資する情報を拾えないか、行動に移せないか、状況確認だけでもやってみましょう。
定期的にチェックすることで得られることがあるはずです。