こんにちは、京都の若ハゲ税理士ジンノです。
フリーランスの方とお話する機会があると売掛金と買掛金(未収と未払でもよいです)の管理ってどういうことをすればよいですか?と聞かれます。
どっちも大事なのですが自分が管理するという意味では売掛金・未収金かなと考えています。
売掛金と買掛金
売掛金というのは売上に対してあとで振り込まれたり回収するもののことをいいます。
売上について請求書を発行すると支払期限を設定しておくことを以前に記事にしました。
請求書発行してその場で現金で受け取った場合、振り込まれた場合には売掛金の登場シーンはありませんが、後日に代金を受け取る場合には売掛金という項目で記録をします。
仕訳で表現すると(売掛金)/(売上)という形です。
売上の代金を受け取ったとき、預金口座に入金されたときには
(現預金)/(売掛金)という形となり、上記の仕訳と並べていただくと、売掛金が左右(借方/貸方)に記載されています。
これで晴れて売上代金を回収して売掛金がなくなった(現預金が増えた)ので、会計的な用語でいうと売掛金の回収ができて消し込みできた状態です。
現預金でその場で売上代金を受け取った場合には
(現預金)/(売上)
後日に売上代金を受け取った場合には
(売掛金)/(売上)
(現預金)/(売掛金)
売上計上と入金受取のタイミングが異なるので2段書きになっていますが、左右の売掛金の項目を相殺すると(現預金)/(売上)となり、現預金でその場で売上代金を受け取った場合と同じ意味となります。
買掛金についても同様となります。
現預金でその場で仕入の代金を支払った場合には
(仕入)/(現預金)
となり、
後日に仕入の代金を支払った場合には2段書きで
(仕入)/(買掛金)
(買掛金)/(現預金)
となります。(買掛金を相殺すると)
管理主体はどちらか
売掛金も買掛金もどちらも管理が重要ですが、買掛金はこちらが支払いをする立場ですのでもし忘れたりすると信用問題となります。
売掛金はというとこちらが管理を怠ると回収すべきものが回収できていないだけで困るのはこちらになります。
もらった請求書をキチンと支払処理をしないと今後のビジネスにおいても悪影響を及ぼすことが考えられますが、請求書を発行し忘れる、回収をキチンとしていない場合は相手からいい人だと思われるだけの可能性もあるわけです。
こちらにとっての買掛金は相手にとっての売掛金なわけで表裏一体ですが、管理しないといけないのは売掛金です。
請求書を発行して入金されるか確認をし、入金された金額と請求金額に差があるのであればその原因究明をしないといけません。
もらった請求書は期日までにキチンと支払いをすればこちらのすべきことは完了します。
そうなると管理主体がどちらかという視点でみたときには売掛金のほうがこちらがやるべきことが多いので、管理しコントロールする必要があるということです。
売掛金をきちんと管理する
売掛金の管理ってなにをするのかというと、プロセスで分けると
- 請求書を発行する
- 期日において回収がなされているか把握する
- 入金がなければ先方に確認をする
- 入金されたときに請求金額との差額がないか確認する
この4プロセスに分けられます。
請求書の発行は仕事が完了すれば基本的に行うものですので忘れないように発行します。郵送なのかメールなのか事前に確認しておきましょう。
期日において回収がなされているかを確認するというのは、請求書は出しっぱなしではなくて入金されるまでが大事なのでキチンと把握しておくということです。
請求書には支払期日を設けて記載しておくことを忘れずに。また契約書においても末締め翌月末払いなどと盛り込んでおくとトラブルの回避につながります。
支払期日までに入金が確認できなければ、しれっと入金が確認できていませんがご確認をいただけますでしょうか?と柔らかくお伝えしましょう。忘れているだけかもしれませんし何か事情があるのかもしれません。
支払期日までに入金がなされたときにおいても請求金額と入金金額とに差額がないかは確認が必要です。
振込手数料を引いてきたり、協力会費などとしてよく分からない名目で請求金額から差し引かれているケースもあります。
振込手数料を振込をする相手方の負担とする場合には契約書にその旨を記載するか、請求書に振込手数料はそちらでご負担をお願いしますという文言を入れておきましょう。
売掛金については上記のようなメンテナンス、確認が必要ですので気を付けてみておきましょう。また売掛金の残高、未回収額がないか、そういった視点での確認も必要です。
まとめ
売掛金の管理についてまとめました。
自分が行った仕事に対してキチンと請求書を発行し、その入金があるかどうか確認、無ければ確認を依頼するというのはとても大事なプロセスです。