こんにちは、京都の若ハゲ税理士ジンノです。
税務署からの連絡は緊張するものです。それは税理士である私も同じです。お客様のことであっても自分自身のことであってもです。
税務署からの連絡をできれば無視したいと思うかもしれませんがそれはやめておいたほうがいいですよ、という理由を解説します。
税務署からの連絡があったら
申告書を提出して一安心している方も多いかと思います。
提出してすぐに何か税務署側からアクションがあるかというとあまりなく、たいてい忘れたころに連絡が来るものです。
申告書を提出したその時点ではあくまで受領、受付しただけの状態です。その後に税務署側で中身の確認をします。
中身の確認をして書類の添付不備であったり計算の間違いがあった場合などに税務署から電話や書面により連絡が入ります。やはり緊張するものですが、落ち着いて対応しましょう。
税務署からの連絡については行政指導と税務調査の2種類ありますが、フリーランス・個人事業主の方についてはいきなり税務調査ではなくまず行政指導により連絡をすることが多い印象です。
税務調査か行政指導かの違いですが連絡の際にどちらに該当するか明示するとされています。書面での連絡であればそこの行政指導である旨記載がありますし、電話連絡の際に税務署側から何も言われなければ行政指導かどうか確認しておきましょう。
行政指導というのは「間違っているようですのでご協力いただけませんか?」というお願いのようなもの。
お願いなら協力しなくていいのかと思うかもしれませんが、税務署側でもある程度下調べのうえ連絡をしていますので何かおかしな点がないか改めてご自分の申告書の中身をチェックしてみましょう。
計算間違いなどが明らかであれば修正申告をすることにより事なきを得ます。行政指導の段階で修正申告を自主的に行えば加算税などのペナルティは課されません。
行政指導を無視するとどうなるか
もし仮に行政指導を無視するとどうなるでしょうか?
忙しくてとか書類を見ていなかったとか、怒られると思って電話するのが怖かったなどの理由で返事をしない場合はどうなるでしょう。
税務署側も行政指導での連絡は比較的穏やかです。(担当者にもよるかもしれませんが)
間違っている(かも)なので確認してもらえないか、書類を提出してもらえないかと連絡しているにもかかわらず返事がない。
もしご自分がその立場だったとして返事がもらえないとどうでしょうか。まず単純に腹が立つと思います。
せっかく連絡しているのに返事がない、書類を見ているかどうかも分からず、留守番電話をいれても電話の折り返しもない、つまり今風に表現すると既読スルーなわけです。
既読スルーされたら税務署側も次の手を打ちたくなります。そう税務調査です。
返事がないのは元気な便りとは税務署側は当然考えず、返事がないのはやましいことがあるからじゃないか、と思うからです。
税務署からの連絡を無視していたら税務調査の連絡がきてしまった、というケースを何度か見かけたことがあります。
お願いベースではありますが無視をしてもいいことはないのでどういった内容なのか確認をして丁寧に対応をしましょう。税務署の担当の方も間違っているからと言ってガミガミ怒ったりはしません。
どう対応していいか分からないときは
行政指導の段階で税務署の担当者からの連絡内容がよく分からない、ということもあるかもしれません。そういう時は税理士に相談するのも一つの選択肢です。
やはり税金に関することは不慣れな方も多くまた専門用語も多いです。税務署側の担当者もその点は理解しており平易な表現を使うこともあります。
それでもよく分からないなと思うときには税理士に通訳的な役割で間に入ってもらうこと検討しましょう。
税理士が税務署と納税者の間に入って通訳的な役割を果たすことは税務調査の現場においてはよくあることです。
お互いの妥協点を探りつつ納得できるゴールを目指すために交渉・調整する役割が税務調査における税理士の役割です。
その際にはやはり専門的な用語、法律の条文の話などになることもあり、その内容をかみ砕いてお伝えする通訳的な役割もあります。
行政指導においても税理士に通訳的役割をお願いすることはわたし自身は問題ないと思っていますし、直接税務署と対応することの精神的なストレスは軽減されるでしょう。
対応についてあまりにもよく分からない、精神的な負担が大きい、時間がないなどの場合には税理士に間に入ってもらうことも考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
税務署からの連絡を既読スルーしないほうがいい理由を解説しました。
・連絡が来ても慌てずにどんなことを言っているか確認する
・必要があれば修正申告や書類の提出を行う
・もし時間がないなどの理由で自分で対応が難しい場合は税理士に対応を依頼することを検討する
この3点が大事です。