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フリーランスは自分の売上をためらわずに催促するルールを決めておこう

配慮はいるが、遠慮は不要

京都の若ハゲ税理士ジンノです。

フリーランスの方の確定申告をサポートしておりますと、回収できていない売上をいくつか見つけることがあります。いわゆる売掛金と呼ばれる債権です。

「なにか回収できない事情があるんですか?」とお伺いすると、「連絡したんですけど」とか「振り込まれるのを待っています」とかおっしゃいます。

回収できないともはや「タダ働き」以外の何物でもないです。ためらわずに催促できる仕組み、ルールを決めておきましょう。

目次

可能な限り契約書をつくっておく

フリーランスの方の地位は法人組織と比べるとまだまだ低い部分があります。

 

成果物に対してのクレームの強さや、事前打ち合わせの欠如など明らかにフリーランスであるがゆえに被る不利益というのが存在します。

 

お仕事の相手次第な部分ではありますが、仕事をする以上対等な関係でありたいものですよね。

 

事前にどういう仕事をするのか、契約書を締結しておくと安心です。

契約書に記載しておくと安心な内容としては

[box03 title=”契約書に記載しておくとよい内容”]
  1. 仕事・業務の内容
  2. 納期
  3. 納品後の対応期間(どこまで修正するかなど)
  4. 仕様変更などに伴う追加料金の有無
  5. 報酬の金額、振込方法
  6. 報酬が遅れた場合の法的措置
  7. 途中解約のキャンセル料
  8. 著作権(著作物がある場合)
  9. 秘密保持
[/box03]

これぐらい決めておくと相手に対してもプレッシャーがかかるでしょう。

 

法人同士であれば当然締結しているであろう契約を、対フリーランスでやれない理由はないはずです。

 

もしそこを渋られるようであれば、もはやその相手はあなたのお客さんではない、ぐらいの気持ちでよいと思います。

 

フリーランス側で契約書を用意する際、内容をどこまで盛り込むべきか、また相手方からの契約書の内容がイマイチよく分からない、という場合にはお近くで親身に相談に乗ってくれる弁護士さんを見つけておくととても安心です。(弁護士さんはスポットで相談に乗ってくださいます)

 

もしお仕事の相手が信頼できる相手で、今まで契約書がなくても仕事が滞りなく進み、かつ報酬の支払いがキチンとなされている場合には、契約書がなくてもよいと思うかもしれません。

 

ただそれとこれとは話が別です。相手方の資金繰りが悪化するかどうかなどはこちらからは分からない事情です。

みなさんにお願いしています、ということで分け隔てなく対応してはいかがでしょうか。

システマチックに催促する、遠慮は不要

どのタイミングで催促していいか分からない、そもそも催促していいかどうかも分からない、というフリーランスの方たまにいらっしゃいます。

 

でも仕事として納めたのであれば、むしろ堂々と請求しましょう。

家に帰るまでが遠足であるように、回収するまでがフリーランスのお仕事です。

 

まずは契約書に記載された報酬に関する規定に基づき、請求書を作成しましょう。

金額はもちろんのこと、振込先や期限も忘れずに。

 

どんな感じがよいか分からない、という場合はクラウド会計ソフトを活用してもよいです。クラウド会計ソフトの多くに請求書の発行についてシステムが備わっています。

 

そういうシステムをフル活用してもイイですし、Excelを使って請求書を作成してもよいです。テンプレートにしてひな形を作っておくといちいち作らなくて済みます。

 

基本的には請求書に記載した支払期限の翌日に入金がなければメールでまずは確認しましょう。

入金の確認のために銀行に行くのは時間がもったいないので、可能であればインターネットバンキングにしておいてオンラインでの入金の確認が便利です。

 

例えば私が使っている住信SBIネット銀行だと入金があれば即座にメールで入金通知があります。銀行に行かなくてもいいですし、通知があればネットバンクのサイトにログインして内容を確認すれば事足ります。

 

催促メールの文言としては

「お渡ししておりました請求書についてご入金が確認できておりません。お手配の程よろしくお願いします。入れ違いに手配済みでしたら、ご容赦ください。」

これで十分です。

 

すいませんとかそんな文言は不要です。実際に仕事をしているのはフリーランス側ですし、支払いの遅延がある時点で信用性が落ちています。

謝ってほしいのはコチラですから。

 

もし返事がない場合には1週間ほど待って再度メールや電話で催促します。

この時点で待ってほしいと言われてもすでに待っているので、もし待つなら期限を決めるなどしたほうがよいでしょう。

 

催促するときはいつのタイミングで手段を何で行うか、あらかじめ決めておくとよいでしょう。

ルールを決めておかないと、どんどん先延ばしにしてしまい言い出しづらくなります。

もし本当に困ったら

何度催促しても入金がない場合や一方的に減額された場合にはどうすべきか。そこは専門家である弁護士に相談したほうがいいと思います。

 

正直な話、金額との兼ね合い(請求金額と弁護士費用)もあるでしょうが、フリーランス専用の保険(弁護士費用の補助がでる)の創設が予定されています。(損保ジャパンから)

 

こういったものをうまく活用することも選択肢に入れておきましょう。

 

内容証明を送ってみたり、弁護士さんから催促のアプローチをしてもらったりして回収できるよう努める必要があります。

そして大事なコトですが、ここまでこじれてしまったらもはやそのクライアントはあなたのお客さんではないはずです。

 

今後のお付き合いはしないということも念頭に置いて対応にあたりましょう。

まとめ

[box03 title=”本記事のまとめ”]
  1. 可能な限り契約書を準備する
  2. 催促するときのルールを決めておく
  3. 催促するときに謝らない
  4. もし困ったら専門家である弁護士さんに相談を検討
[/box03]

おカネのことだからこそあいまいにしないほうがいいでしょう。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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