インボイス登録後は請求書の様式が少し変わる部分があります。販売管理システムを使っている場合は対応可能かどうか、またExcelなどで請求書を作って発行している場合にはメンテナンスしておきましょう。
※請求書を発行する場合の処理です。つまり売上にかかる請求書で、こちらで作成したりして渡す分の話です。
適格請求書の記載事項
適格請求書つまりインボイス登録を受けた後に発行する請求書の様式として以下の事項が記載されている必要があります。
- 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
- 取引年月日
- 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
- 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率
- 税率ごとに区分した消費税額等
- 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称
現行の区分請求書と比較して追加変更となる箇所は
登録番号 適用税率 税率ごとに区分した消費税額等 の3か所です。
適格請求書の例
インボイスの登録番号は記載箇所があればそこに。もしなければ備考欄でもひとまず記載はされていますので問題はないでしょう。
適用税率は多くの区分請求書で現状でも記載があると思われますのであまり心配しなくてもよいです。
一番影響がありそうなのが「税率ごとに区分した消費税額等」の部分です。
それぞれの品目に消費税率を乗じるのではなく、税率ごとに区分した合計額に対して税率を乗じます。
例のような消費税の計算の仕方をして記載するのが原則的な処理です。個々の商品の消費税額等を参考に記載するのは問題ありません。
令和5年10月1日からスタートする予定のインボイス制度ですがすでにインボイス登録をしているのであればいまから請求書の様式を変更しておいても問題はありません。
実際の運用方法の検討
まずはご自身の会社等で使っている請求管理システム、販売管理システムなどで適格請求書に対応しているかどうかを確認をしましょう。
特に税率ごとに区分した合計額に対して税率を乗じる部分は端数処理のしかたで消費税の金額が変わる可能性があります。
金額の単位として千円単位の売上しかないという場合には影響は少ないかもしれませんが、いずれにしても適格請求書への対応が必要です。
そのためまずはシステム上でバージョンアップ等で対応しているか、今後対応する予定かどうかを確認します。
Excelで作っているという場合には適格請求書に対応できるように変えることは難しくないと思います。
ただ販売管理ソフトで古いものを使っている、メジャーじゃないものを使っている場合にはシステム的に対応しない可能性もありえますので、そういった場合にはシステム変更も含めて検討したほうがよいでしょう。
ある程度メジャーな販売管理ソフト()であれば対応するでしょうし、クラウド会計ソフトをお使いであればそれに付随した請求書発行システムでも対応しています。(freeeやマネーフォワードなど)
まとめ
現状のシステムがまず対応するかどうかの確認をしましょう。Excelで自分で請求書を作っている場合にはアップデートしておく必要がありますしシステムが対応しないのであれば別のモノに乗り換えることも要検討です。
まだ時間があると思っているかもしれませんが半年などあっという間ですし、経理においても少なからず影響が出ますので一つずつクリアにしていき対応を決めていきましょう。
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