フリーランスのかたでも事業主ですので融資を受けることはできます。
ただし法人と比べると融資を受けられる金額としてはちいさくなりがちです。どういう場面で融資を受けることを検討すべきか整理しておきます。
創業融資
フリーランスのかたの場合には事業を始めるにあたっても元手が少なくて済む傾向があります。
デザイナーのかたなどクリエイティブなお仕事の場合にはパソコンがあれば事足りる、ということもあるでしょう。
パソコンやペンタブレット、その他専用のソフトウェアなど一通りそろえたとしても以下のようになイメージです。
パソコン:30~40万円
タブレット:10~20万円
ソフトウェア:年間5~10万円
という金額が多い印象です。
場所についてもテナントが必要なビジネスであれば家賃を払うことになりますが、そうではない場合にはそもそもの必要経費が少ないです。
創業融資を受ける必要もなさそうな場合は受けなくてもよいですが、元手が必要なビジネスの場合には融資を受けることが前提での起業もあります。
例えば飲食店なんかだと、結構な創業資金が必要なことがあり、ラーメン店なんかでこだわりを強くしたり立地の良いところを選ぶと店舗に関する費用だけで1,000万円近くになるケースもあります。
こういった場合には融資を受けて事業を起こすことで必要な資金を貯める時間を買うことができます。
事業計画書を作成して、返済計画を作り、金融機関にプレゼンをして審査してもらって融資を受けられるか、金額などが決まります。
運転資金
創業融資を受けていなくても、事業を何年も進めていったら必要な時に融資を受けることはもちろん選択肢に入ります。
創業から2年目までは創業融資として取り扱う金融機関が多いですが、それ以降は一般の事業融資となります。
融資を受けることを検討する場合には運転資金としての借入です。
イメージとしては売上の入金スパンが長く、支出が先行しているビジネスをしているケースです。
売上を計上してから入金までの期間が長いと請求してから入金までの間はおカネが入ってきませんので出ていくばかりです。
この期間の支払をまかなえる手元資金があればよいですが、そうではない場合には勘定合って銭たらずになります。
法人でも黒字倒産という言葉があるのですが融資を受けることで回避する筋が見えてきます。
運転資金とはこのように、通常の事業活動に必要な資金の融資のことをいいます。
運転資金として借り入れができるのは3~6か月分が目安で毎月いくら必要なのか、そこを融資申し込みの際にプレゼンしていきます。
また、利益が出ていないと運転資金の借入は難易度が高くなりますので、利益が出ているうえで売上入金までのつなぎのための融資です。
返済期間も融資審査の際に相談していくことになりますが3年、5年、最長で7年という期間をよく見かけます。
設備資金
事業を行うにあたっての設備が必要な場合にはそれを購入して事業をします。
その設備についてある程度高額になるビジネスの場合には、設備の取得資金について融資を受けることを考えます。
設備資金の場合には購入予定の設備の見積もり等が融資にあたっては必要です。
また特に気を付ける点としては設備資金として融資を受けているのにそれを違う目的で使うことです。
金融機関側からすると資金使途違反、簡単に言うと「話が違う」ということになります。
この場合には一括返済を求められたり、新規の融資は申し込み停止となります。最悪の場合には今後の取引は一切停止ということにもなりかねません。
きちんと計画を立ててその通りの借入金の使いみちにすることも基本的なことですが大事なことです。
まとめ
事業を継続できなくなるのは赤字だからということも要因の一つですが、手元におカネがない状態が継続すると立ち行かなくなります。
事業で借り入れをするとおカネが手元にある状態のありがたさを実感するとともに、しっかり返済をしていくことを意識して事業活動を頑張るという効果もあります。
もし手元資金が少し心配だなという時にはフリーランスのかたでも融資を受けることはできますので、目的に合わせた融資を検討してみましょう。