こんにちは、京都の若ハゲ税理士ジンノです。
事業所得のフリーランスの方にとって青色申告はハードルが高く感じるかもしれませんが、その分メリットもあります。
2020年分は白色申告だけれど、2021年分からは青色申告にチャレンジしてみたい、という方のための準備について解説をします。
白色申告→青色申告にするための準備
青色申告の適用を受けようと思うと承認申請書という書類を税務署に提出し承認を受ける必要があります。
承認に際して審査がありますが、以前に青色申告を取り消される処分を受けたなどの事情がなければ基本的に承認されます。
ただし、承認されても通知はきません。青色申告の承認を受けようとする年の12月31日(その年の11月1日以降新たに業務を開始した場合には、その年の翌年の2月15日)までに処分の通知がなかったときは、承認されたものとみなされます。
青色申告書による申告をしようと思う場合には、
・青色申告をしようとする年の3月15日までに提出
・その年の1月16日以後に事業を開始した場合にはその開始をした日から2ヵ月以内に提出
というルールがあります。
よって、2020年分の確定申告がある方はその申告書を提出する際に青色申告承認申請書も同時に提出するようにしましょう。
税務署に提出する書類は申告書や届出書などたくさんの種類がありますが、提出時に控えを作成してくれることはありません。
提出の際には必ず2部用意をして控用として受領をしてもらい、お手許で保管をしておきましょう。
電子での提出の場合はデータで控えが取得できますので便利です。
提出したものの控えがないと後々不都合が出てくること(開業届の控えが必要になったりする)がありますので注意しましょう。
帳簿の準備
青色申告にするに際に一番のネックは帳簿を整えることではないでしょうか。
白色申告においても帳簿は必要ですが、申告の際の提出書類に大きな違いがあります。
白色申告の場合は収支内訳書を提出しますが、収支=つまりは売上と経費の内訳を書いていく書類のみです。
一方で青色申告の場合には収支を計算する損益計算書(そんえきけいさんしょ)に加えて、期首と期末の財産や債務の状況を報告するための貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)を準備する必要があります。
損益計算書は収支計算ですので白色申告と内容としては似ていますが、財産と債務の状況を報告する貸借対照表については複式簿記の知識が必要となります。
会計ソフトを利用するとしても会計ソフトの使い方の前段階で経理の情報からどのように仕訳を入力したりするかの知識が求められます。
複式簿記、青色申告にチャレンジする際には
・税理士に相談する
・税務署で相談し、記帳指導などを受ける
・書籍で学ぶ
こういった準備をしておきましょう。
勢いも大事ですが帳簿関係については我流でやるとあとで結局時間と手間と費用がかかった、ということもあり得ますので情報収集とある程度の知識は必要です。
まとめ
確定申告や簿記の知識は事業を続けていくのであれば今後の宝になり得ます。
数字に強いという意味ではなく自分の事業に関する数字についてまずは興味を持ってみる、仕組みを理解することで不安な気持ちも和らぐと思います。
ぜひ情報収集をして青色申告にトライしてみましょう。青色申告は大変ではありますがメリットもたくさんありますので。