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その不動産投資は本当に大丈夫?

経営者や医者など高額所得の方に対して、ターゲットとして不動産投資を勧めているケースが見受けられます。

よくご相談をいただくのですが、「不動産投資で節税をしましょう」という謳い文句での営業には注意が必要です。どうしてそう考えるのか、資産運用・投資という面で考えてみましょう。

目次

高所得者に対する営業「節税」というワードの魔力

「節税できますよ」というのは、割と引きが強いワードです。

経営者や高額所得者の方は、かなりの所得税や住民税を払っているケースも多いです。そういった方にとって税金が減らせるのであれば減らしたいと思うのは自然なことです。

しかし反対に、節税をメインにやってしまうと、損する可能性が高くなるということは頭の片隅に置いておいた方が良いです。

よく見聞きするのはワンルームマンションを使った不動産投資での節税です。うたい文句のひとつが「減価償却費で損失を作って損益通算する」とか「米国不動産投資で損益通算できる」とか。

所得税や住民税が減りますよ、ということをアピールポイントにしているケースは節税目的の投資では本当によく見ます。

投資の本質とは

まず投資としての目的は何かというと、通常は「資産を増やす」「所得を増やす」ということがメインになってきます。

1,000万円の投資をして1,100万円を回収する、100万円のリターンをもらえたらやはり嬉しいと思います。

これが投資の本質ですし、投資したもの以上にリターンを見込めるから投資をするというのが、ある意味でオーソドックスであり基本です。

ところが不動産投資になると、急にそこの部分を見えなくしてしまうケースがあります。

例えば、高額所得者の方だと不動産投資で高いもの、つまり不動産を高値掴みさせられているケースがあります。

損益通算の落とし穴

損益通算というのは、例えば給与所得や事業所得と、他の所得で発生した損失を相殺して所得税や住民税を下げるという行為です。

これ自体は税法でOKになっていますので問題ないのですが、それが目的になると損する可能性が高いということです。

なぜかというと、投資をして損失が出ていて損益通算できるということは、お金で換算してもマイナスになっている可能性が高いからです。

税金というのは稼いだもの以上にかかるということは基本的にありません。

例えば所得税が10%の人でも、その10%と住民税10%で20%です。稼いだもの以上に税金がかかる状態だと100%を税率が超えてしまっていることになりますので、基本的にそういうことはないです。

そう考えると、税金上得になるのに手元のお金が増えるということは、かなり考えづらい状況ではあるのです。節税をして税金が減ったとしても、それ以上にお金が減っている可能性はかなり高いです。

相続税対策としての不動産投資も要注意

「相続税対策として不動産を購入しませんか」「賃貸不動産経営をしませんか」というお話もありますが、借入金とセットになっていることを考えると、これも同じく損する可能性が高くなります。

相続税対策をしたいと考える位ですので、かなりの資産をお持ちのケースもあるでしょう。

借り入れをするとその分が債務控除でマイナスできるのは計算上はもちろんそうなのですが、借入金は返さないといけないお金ですので、結局不動産投資や賃貸不動産経営で得られた収入から返済をすることを考えていく必要があります。

譲渡したとしても購入したときより手数料などを加味しても損する可能性はあります。

なので、収支がプラスにならないと、節税できたとしてもお金の面ではマイナスになっている可能性が高いということです。

逆に言うと、損失が計上できるということは収支がマイナスになっていますので、お金の面でもマイナスになっている可能性が非常に高いというわけです。

まとめ

「節税」というワードにはなかなか魔力があるなと普段から感じるのですが、もちろんできることはやっていただいた方が良いですし、うまくコントロールできるようにしたいところです。

しかし、投資をしてマイナスを作り節税するというのは、税理士としてはあまりお勧めしません。

投資の本質は「お金を増やすこと」ですし税金は減ったがお金もそれ以上に減ったという状態になりかねませんので慎重に判断していただくのがよいでしょう。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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