取引先で規模が大きいところだと取引開始にあたって与信調査、つまり取引しても大上そうかの調査をされることがあります。
東京商工リサーチや帝国データバンク等による調査もありますが、直接取引先から財務諸表を提出してもらえないかという打診もあるでしょう。
決算書だけであればよいですが、キャッシュフロー計算書の提出を求められ場合には別途対応が必要です。
キャッシュフロー計算書は中小企業だと決算書類ではない
上場会社だと準備しているケースはもちろん多いですが中小企業だとそもそも法定で提出書類になっていませんので作成していないケースが多いです。
キャッシュフロー計算書はいわば資金繰りのはなしで簡単に言うとキャッシュ(現預金)が増えているかどうかを見るということ。
そのための計算書でキャッシュの増減をチェックするためのものです。
決算書の2期比較をすれば残高が増えているかどうかはわかりますが、事業活動の中でどの項目で増えたり減ったりしているかを確認するために計算書があります。
キャッシュフロー計算書そのものは直接法と間接法の2種類がありますが、損益計算書から把握しやすいという点などから間接法が採用されているケースが多いです。
どちらの方式によっても基本的に結果が同じになります。同じにならなければどちらかが間違いがある可能性があるということを意味します。
キャッシュフロー計算書のひな型
作成にあたっての必要な情報とツール
各項目について金額を埋めていくことで現預金の増減をチェックできますがそれぞれの項目をひとつずつというよりかは、ツールを使って計算することが一般的です。
会計ソフトによってはキャッシュフロー計算書を作成する機能が備わっていることもありますのでそれを使って計算することもよいでしょう。
機能が備わっていない場合や、Excel入力等ができる、Excelで自分で作れるという場合にはそういうものを使って作成することが可能です。
おすすめは中小企業庁からリリースされている「中小企業の会計31問31答 平成21年指針改正対応版)ツール集」です。
こちらからExcelをダウンロードすることができます。
こんな感じのCF計算書(入力)というシートがありますのでそこに決算書の数字を入力していきます。
そうするとCF計算書(出力)に数字が反映されますので便利です。手元に2期分の決算書をおいて該当項目に入力してみましょう。
Excelが得意ということであれば自分で作成することも可能な内容だと思います。
まとめ
Excelが得意なのであれば一度自分でひな形を作ってみると計算の流れや数字の連携がわかりますので、次以降に活かせます。
それほど難しい計算式ではありませんし項目が決まっていますからやってみることをおすすめします。