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2024年からインボイス登録をする、という選択肢の検討

2024年からインボイス登録をする、という選択肢の検討

インボイス登録をするかどうかまだ検討しているという方もいらっしゃるかと思います。制度が始まるのは2023年10月からですが取引相手からインボイス番号の確認などがされていなければ保留の方もいらっしゃるのかなと。

では今年ではなく来年、2024年からインボイス登録をするという選択肢があるかどうか、フリーランス・個人事業主のかたむけに整理をします。

目次

申告の手間と売上

インボイス登録をすると申告をして納税をする、ということが消費税について必要になります。

2割特例が適用できる(本来は免税事業者だったのにインボイス登録で課税事業者になった)場合、納める消費税の金額としては

  • 2023年10月から12月:売上100万円(消費税含む)→100×2/110=約1.8万円
  • 2024年:売上500万円(消費税含む)→500×2/110=約9万円
  • 2025年:売上700万円(消費税含む)→700×2/110=約12.7万円
  • 2026年:売上900万円(消費税含む)→900×2/110=約16.3万円

という納税金額の見込みです。

登録をすると納税と申告の手間がかかります。

申告のほうは慣れてしまえば比較的負担は少ないかと思いますがそれでも確定申告や申告書作成についてあまりやりたくない、と思っている場合には手間に感じるでしょう。

そうはいってもやらないといけませんのでその部分をどう考えるか。

仮に売上にかかる消費税が2割減だとすると

もしインボイス登録をしないでいると取引先から交渉はされるかもしれません。

インボイス登録をしていないからいきなり取引を停止するという行為は独占禁止法などで制限されていますので可能性としては低いです。

ただしインボイス登録の有無以外の理由を持ち出してくる可能性はありますのでその点は頭の片隅に置いておいた方がよいでしょう。

一方的な取引価格の値下げや消費税分は一切払わないというのは禁止行為ですが、取引先との価格の交渉は通常通り行えます。

そのため登録をしていないのであれば消費税の2割分を減額したいと交渉があり、それに応じた場合はどうなるでしょうか。

前述の売上金額で計算をしてみると

  • 2023年10月~12月:売上100(消費税込金額)→消費税分2割として1.8万円→売上98.2万円
  • 2024年:売上500→消費税分2割として9万円→売上491万円
  • 2025年:売上700→消費税分2割として12.7万円→売上687.3万円
  • 2026年:売上900→消費税分2割として16.3万円→売上883.7万円

という金額になります。

勘のいい方は気が付かれたと思いますが2割特例で消費税計算できる間は消費税分2割の減額をしても金額としては変わりません。

「インボイス登録をしないで消費税分2割の減額を受け入れ」と「インボイス登録をして取引価格は維持」だと、消費税2割部分をそもそも受け取らないか、受け取って納税するかの違いです

問題はその先です。

経過措置としての2割特例は2026年まで、消費税の仕入税額控除の経過措置は2026年までは80%、さらにそのあと3年間は50%になり、最終的には0%になります。

2割特例計算の経過措置が延長にならない場合にはインボイス登録をしていると通常の消費税申告と同じ処理を2027年以降はやっていく必要が出てきます。

取引価格の交渉なども含めてどういった対応をしていくのがよいか、個別の事情に大きくされますのできちんと確認して登録するかどうかを検討しましょう。

2024年から登録する場合の注意点

では今年は登録しないで2024年から登録をするというのはどういうパターンがあるでしょうか。

ひとつめは今年の売上が偏っていて10~12月の売上がほぼない場合。こういった場合には登録をしてもしなくても影響度合いとしては少ないと考えられます。

売上の見込みが分かっている場合には登録を2024年からにするのもよいでしょう。

ふたつめは取引相手が登録の確認をしてこず求めてこない場合。この場合は取引の相手方(請求書を渡す相手)が消費税の計算を簡易課税方式でやっている状態の可能性があります。

簡易課税方式は仕入税額控除の金額を売上にかかる消費税に割合を乗じて計算をしますので、支払った消費税の分を考慮せずに消費税の納税金額を計算します。

簡易課税方式は課税売上が5000万円以下の事業者が適用できますので今の段階で相手方からインボイス番号の確認がない場合には、上記で計算している可能性はあります。

よって今年2023年の登録は様子を見るというのもひとつです。

インボイス登録をして課税事業者になる場合には2年縛りというものがありますのでその点には注意が必要です。

フリーランス・個人事業主のかたが登録するのであれば2024年1月1日からというのが2年縛りを最も影響が少なくできます。

そのためには15日以前に申請をしておく必要があるので11月末から12月初めには申請を済ませておくのが望ましいです。

まとめ

インボイス登録をするかしないかは売上や申告事務にかかわることですのでいま免税事業者のかたは慎重に判断したいところです。

もし登録をしなかったらどうなりそうか、登録をしたらどうなりそうか。そこにいつから登録をするのかも加味して検討してみましょう。

登録をする場合には相当に時間を要する状況になっているようですので早めにオンラインで申請をしておくのがよいです。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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