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フリーランスの税金計算と生活費

フリーランスの税金計算と生活費

フリーランスのかたにとって税金計算には生活費の支出が絡んできます。現預金の増減も確認してみましょう。

目次

税金計算上の注意点

フリーランスのかたが自分で申告書を作っているのを拝見すると、生活費かな?というものが入っていることがあります。

プライベートと仕事とで使っている場合にはあん分という処理で支払いを分けます。

例えば携帯電話の料金であれば仕事7、プライベート3という時には

通信費:7,000円 事業主貸:3,000円 みたいな感じです。

自宅で仕事をしているのであれば仕事に使っているスペースと仕事に使っている時間から自宅の家賃をあん分します。

プライベート100%のものについては経費にならないので注意が必要です。

衣食住にかかわる支出は特にチェックしておいた方がよいです。

というのも、衣食住にかかわる支出は仕事をしていなくても必要となるものですので、仕事に必要だったという説明がより重要性を増してくるからです。

慎重なぐらいのほうが税理士に顧問を依頼していない場合は安心でしょう。

続いてフリーランスのかたの生活費はどこから捻出するか考えてみます。

生活費はどこから?

給与をもらっているときにはそこから、生活費、貯蓄に回す分と分けていた方も多いでしょう。

仮に30万円の手取りであればそこから振り分けていきます。10万円、5万円、といった形で。

フリーランスの場合はどうなるかというと売上と経費が登場します。自分宛てに給与を支払えないのと利益計算が必要になります。

売上-経費=利益

この利益から各種の支払いをしていきます。そのなかに生活費も含まれています。

つまりフリーランスになると利益から生活費に回す分がでてくるということです。

個人事業主の税務調査において「利益が少なすぎるけれど、どうやって生活しているんですか?」という質問が調査官から聞かれることがあります。

この言葉の裏には「経費の中に生活費を入れているのではないか?」というのと同時に「他に収入があるのか」という思惑や「申告書上の利益+青色申告特別控除の金額から生活費をねん出している」という前提をおいています。

フリーランスのかたのお話を聞いていると何年も赤字で申告をしていないとかそういうことおっしゃる方がいますが、そもそもその状態が長いということは生活費はどこからねん出しているのかよくわかりません。

申告書を見れば生活費を経費に入れているのではないかという想像ができてしまうわけです。

借入金をしたいという場合にもフリーランスの場合は確定申告書を複数年分を見られることが多いです。

住宅ローンにしても事業融資にしても利益から返していくというのが前提になっていますので、利益の金額に応じて算出した金額しか借入ができません。

体感とのズレを修正する

フリーランスのかたからご相談をいただくと、現預金の増加について実際の残高と自分の感覚にズレが生じていると思うというのをよく聞きます。

このズレが生じている原因はさまざまあるわけですが、大きな要素を掴んで修正してみましょう。

売上から経費をひいた金額が利益です。ここからをスタートにしてみましょう。確定申告書の左側①に記載されている所得金額です。

青色申告特別控除(10万円or55万円or65万円)を差し引いた金額ですのでその金額をプラスします。お金は出ていないけれど利益から引いてますので足し戻すわけです。

その金額に減価償却費があればその金額もプラスしてみましょう。おカネが出ていくタイミングと経費になるタイミングがズレている項目です。

そこから生活費として例えば月に20万円を事業用口座から引き出しているのであればその合計額をそこから引きます。

こうして計算した金額は

利益プラス青色申告特別控除プラス減価償却費-生活費という計算式で、この金額は現預金の増減に近くなっているはずです。

生活費として使った金額を織り込んで現預金の増減をチェックすることをおすすめします。

まとめ

フリーランスのかたでも事業用口座でプライベートの支払いをしていたりすると帳簿付けの難易度があがるのと、現預金の増減をつかめなくなります。

事業用口座を分けること、税金計算と生活費の関係を理解すること、事業を続けるにあたっては利益が必要なのでこの辺り感覚をつかめるようにしてみましょう。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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