事業を営んでいるとおカネの出入りは気にしておきたいところです。おカネがない状態だと動けなくなり事業継続が危うくなるからです。
あれやこれやと考えずに資金繰りを確認してみましょう。
入ってくるおカネの確認
キャッシュフロー計算書を意識することなく、入ってくるおカネ、出ていくおカネを確認しましょう。
売上の回収
事業を営んでいる状態で入ってくるおカネとしてメインは売上の回収です。
請求書を出して売上を確定させているはずですので、今月の入金金額を集計します。
その場で現金回収のこともあるかもしれませんが、売掛金の場合は支払期日を請求書に書いてあるはずですのでそれをベースにピックアップします。
1月末日が支払期日の売上請求書を集めるということです。
手形決済をしている場合には手形の期日が今月になっているものを集めます。
今月の入金予定は比較的簡単に集計することができるのですが、それは売上がメインだからです。
他に入金の予定としては固定資産の売却をしたり借入金が入ってきたりもありますがこれらはイレギュラーです。
売上の入金予定を確認することの利点としては、回収予定を過ぎているものがないかを確認しまだの場合は催促などのアクションにつなげられるからです。
売掛金の回収は期日までにきちんと行うべきで、資金繰りが甘い事業主、社長さんはこの辺りがずさんなことがあります。
回収予定はきちんと把握しておきましょう。
クレジットカード決済やキャッシュレス決済も同様に、入金予定を確認しておきます。
基本的にいつ締めでいつ入金かが決まっているはずですので調べればわかるはずです。
出ていくおカネの確認
入ってくるおカネの確認ができたら今度は出ていくおカネの確認です。
各種の支払い
各種支払予定があるはずなのでいくらぐらいの金額を支払うことになるかを確認します。
仕入れ関係については振込、買掛金、支払手形があれば今月支払う予定のモノをピックアップしていきます。
あくまで今月支払うもので、今月の買掛金や引き落しがかかる支払手形ではないことに注意しましょう。
そのほかには人件費(給与、賞与、法定福利費)で今月支払うもの、そのほかに経費関係(家賃や水道光熱費など)で今月支払う予定のモノで金額が分かっているものを集計します。
金額が確定していないモノでも今月支払うことが確定している場合には概算で構いませんので拾ってみましょう。
借入金の返済による減少
借入金がある場合にはその返済金額をピックアップします。
借入金の返済金額は利息と元金があるはずですが(据置期間の場合には利息のみのこともあり)、両方とも拾っておきます。
利益計算上は元金は損益には影響しませんが、あくまでおカネの出入りを見るためですので、借入金の返済元金の金額も集計の対象です。
気後れしても確認しておく
資金繰りの話をすると結構気後れする社長さん、事業主のかたがいらっしゃいます。
ただ事業継続していける方はそこを確認せずして続けられることができない、というぐらいおカネの出入りについては把握しておられることが多いです。
経営者の勘、というものもあるかもしれませんがせっかく数字があるならそこは数字で確認したほうがよいでしょう。
表を作る、計算書を作るとなると億劫になりますからまずは出入りを確認。
そのうえで見やすい表にまとめてみようかなとステップアップしていくのでもよいでしょう。
気後れしている方の多くが現実を見たくない、という感情があるのですが、そうなると知らない間に事業がうまく回らなくなって資金繰りに窮するなんてこともあり得ます。
まとめ
おカネの出入りをサッと確認したいのであれば預金口座の月末残高推移を確認するのが最も簡単ですが、あくまで結果でしかないのでプロセスを確認するために出入りを見てみましょう。
善点も見つかることが多いので一度腹をくくって確認しておくことをオススメしています。入金のほうが多くなれば当然事業としてはうまく進んでいくことが多いです。