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お付き合いする金融機関をひとつにするメリット・デメリット

ひとつの銀行とだけ お付き合いするリスク

お客様の創業時のサポートや、融資のご相談を受ける際に金融機関をひとつで考えておられることがあります。いまお付き合いがある金融機関がひとつのことも見かけます。

複数行で取引をすることを基本的にはおすすめしているのですが、金融機関をひとつで取引するメリット・デメリットについてお伝えしておきます。

目次

一行取引のメリット

金融機関をひとつに絞ることのメリットもあります。

取引をする金融機関がひとつなので融資交渉や審査の申し込みが一つで済むという点です。

これはデメリットの反対でもあるのですが、一行取引だと選択肢がほかにありませんので融資の申し込み手続き自体は複数と取引がある場合よりも手間がかかりません。

メイン行で給与の振り込みや各種経費の支払い、税金の支払いまでをしていることもあるでしょうし、融通が利く面もあります。

ただ担当者や支店長の裁量、融資に対する姿勢にもよりますのでこの辺りは良し悪しがあります。デメリットにもなりうるということです。

その分一行取引であるとお付き合いとしては深いでしょうから、困ったときに相談には応じてくれやすくなる、ということも考えられます。

信頼関係の構築のために密なコミュニケーションを取りやすい、むしろ取らざる得ないという見方もできます。

一行取引のデメリット

ひとつしかお付き合いのある金融機関がないとデメリットの方が多い印象です。

まずは他行との比較ができないということ。

融資を受ける際の条件など、ほかの金融機関の出方を見れないというのは気にしておきたいところです。

金利交渉はこちらから持ち掛けるというよりかはA銀行とB銀行に競ってもらう、というスタンスでいるようにしています。

一行取引だと貸し手には競争相手がいませんのでどうしても受け身になりがちです。

また融資の姿勢は金融機関の支店長や担当者次第なところが多少あります。

融資に積極的な支店長かどうか、コチラのビジネスに興味をもってくれる担当者かどうかは必ずしもそうなると限らないです。

一般的な金融機関の担当者や支店長は数年ごとに転属、配転、異動があるものです。

一行取引だとあまり乗り気ではない担当者にあたってしまうと数年移動があるまで待つことになる、かもしれません。

何か問題が発生してしまって手を引かれることになると別の金融機関を探すことになりそれも大変です。

一行取引はラクではあるのですがその分リスクも存在するということを頭の片隅に入れておきましょう。

取引行の選択肢

では取引する金融機関を増やそうと思ったときにどうすればいいか。

具体的にはどの金融機関から接触をどうやるか、ですが近場の地銀や信用金庫からでまずはよいと考えています。

というのも理由としては「近いから」というのは不自然ではないからです。

また融資を検討するのであれば融資の申し込みを検討したいというのも理由になります。

融資を受けたいと思っているので担当の方をお願いしたいと言えば、最初の面談はスムーズです。

4つも5つも金融機関と取引をする必要はないですが、2つ、できれば3つは取引する金融機関があると安心でしょう。

地元の銀行+信用金庫であったり、信用金庫+信用金庫でもいいです。

融資を受けるのであれば信用金庫+日本政策金融公庫というのもよく見かけるセットです。

協調融資(信用金庫などと日本政策金融公庫で融資金額を分けて融資を受ける)も借入金額が大きい場合には選択肢に入ります。

複数の金融機関と取引をすると同じ説明を二回するなどいろいろと手間が増える部分ももちろんありますが、一行取引のリスクと比べると受け入れられる範囲かなというのが私の考えです。

まとめ

取引する、お付き合いのある金融機関がひとつであることのメリット・デメリットをお伝えしました。

スモールな規模の法人やフリーランスであっても2つはあったほうがいいと考えています。リスクを分散するという意味あいもありますので、まずは口座を作るところから始めてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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