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決算が終わったら前期、今期、来期を俯瞰してみよう

どの道を選んで 進んでいくか

事業を継続するためには利益が必要となりますが、その利益が出ているかどうかを確かめる機会に決算はなります。

前期、今期、来期と今いる場所を確認しながら方向性を確認してよい方向に進めるための道しるべを探してみましょう。

 

目次

決算が終わったら中身を確認

決算が終わったら中身を確認することになります。いわゆる決算整理といって、決算期末に行われる処理があり、それも含めて事業年度の成績です。

 

未払のものがあったり未収の計上をしたりといった形で決算整理が行われます。

 

年に一度の棚卸であれば、年間の仕入れのうちどれだけを使ったかが分かりますし、原価率なども計算できます。

 

期中に棚卸をしていない場合には、その月に仕入れた金額がそのまま原価になっていますが本来は違うはずですので、棚卸の頻度はもし可能であれば毎月にしたほうがよいです。

 

中身を見て税金の金額もそうですし、売上総利益(売上-売上原価)、営業利益(売上総利益-販売費及び一般管理費)、経常利益(営業利益±営業外損益)、税引き前当期純利益(経常利益±特別損益)、当期純利益(税引き前当期純利益-税金)の数字を把握することができます。

 

業種によっても割合は大きく変わりますのである程度参考にしつつ、事業の中身を数字という客観的な指標で見る機会にしてみましょう。

 

何に重きを置くかは経営者次第です。

売上が伸びていることに重きを置くのか、利益が増えていることに重きを置くのか、それとも現預金が増えていることなのか、いろいろな視点がありどこに立ってどの方向を見るかで見える景色が変わります。

 

前期、今期の比較

今期の数字をみたら前期から変わったところがないかも見ておきたいところです。いわゆる前期比較というやつです。三期比較でもよいでしょう。

 

前期と状況の違いはあるにせよ基本的には同じ事業をしているはずですので、どこの数字がどうかわったのかをチェックしておきます。

 

各項目で増えた減ったももちろんですが、利益ベースもみておきます。

例えば売上が前期から今期の数字が維持されていても、売上総利益の金額が増えている場合には製造原価や売上原価の項目に改善があったということです。

 

意図していたものなのかどうなのか、一時的なものなのか、もっと改善できるのかなどフィードバックできるポイントを拾っていきます。

 

特に経費関係については改善できる部分はしつつ、もっと投入したら売上につながることが見込める部分がないかなどを見ていきます。

 

前期と今期でどんなふうに変わったかなと数字でみてみると気づきが得られることがありますので少し眺めてみましょう。

 

今期と来期、チャレンジなど

前期と今期をみたら次は来期、決算申告の時点でもすでに来期は始まっているでしょうが、来期の課題を考えてみるようにします。

 

資金繰りの問題があるならどう改善するのか、売上の計画や営業のタスク、また利益率の改善などどこに視点を置くかも経営者次第です。

 

成長し続けることは難しいですが長く続けるためには利益が必要です。

 

またお金がスムーズに回るように整えていくのも経営者の視点で見ると必要です。借り入れをするのかどうするのか。

 

例えば自分の役員報酬を決めるのはこの決算を確定する株主総会等で決めるわけですのでその点も考える必要があります。

 

こうありたいという数字や目標があるなら現状とのギャップをいかにして埋めていくのか。

 

経営者や事業主であれば日々考えていることがあるでしょうし、決算という年に一回の機会にその考えていることも棚卸してみることをお勧めしています。

 

まとめ

初年度であれば前期がありませんが法人成りしている場合には個人事業主時代の成績があるはずです。

その数字との比較も内容によっては可能ですし、難しければ来期に向けてこういうことをしたい、それには時間とコストがどれくらいかかる、ということを見ていくのもよいものです。

未来会計と表現されたりしますが、事業を継続するためにできることを探していくというシンプルな考え方でよいかなと。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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