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ひとり社長の会計経理・人事労務の年間スケジュール

年間スケジュール

こんにちは、若ハゲ税理士ジンノです。

フリーランスから法人成りしたり、脱サラして法人を設立して経営者になる方には自分一人でやっておられるいわゆる「ひとり社長」も多くいらっしゃいます。

組織としてというよりも会社を社長おひとりで運営していくスタイルも見かけるようになりました。

ひとり社長の会社の人事労務や経理について年間スケジュールを確認し、いつ何をすればいいか整理しておきましょう。

3月決算法人で役員報酬・給与支払は社長ひとりのみの株式会社をイメージしています。

 

目次

経理・会計・税務

3月決算法人の場合には、3月末で事業年度が終了し4月から新しい事業年度がスタートします。4月から翌年3月までの1年間の利益を計算し法人として納税申告を行うことになります。

 

事業年度ですが1年がオーソドックスです。事業年度の開始時期も自由に設定し変更することができます。

会計や経理作業自体は月次で行うことが多いかと思いますが、3月末で一旦しめて次の事業年度に繰り越します。

 

法人の場合のスケジュールについては、税務申告は事業年度末日から2ヵ月以内に申告を行います。

3月決算であれば5月末がひとまずの期限です。新型コロナウィルスの影響や、株主総会が遅れることにより期限延長することも可能ですがオーソドックスなスケジュールは決算期末から2ヵ月以内に申告と覚えておきましょう。

 

申告にあたっては事業年度の利益を計算し税金計算を行う必要がありますが、その前段階で決算書を作成することになります。

 

決算書の作成が完了したらその内容について株主総会において承認を得る必要があり、株主に配当を出す場合や役員報酬についても株主総会で決めることができます。

 

税務申告と同時に決算書について株主総会を開き議事録を作成し記録に残しておくことが大切です。年に一回は必ず株主総会を開く必要があります。

 

取締役の任期は原則2年(株式譲渡制限会社は定款に定めれば10年)ですので、再度取締役に就任する際でも役員登記の手続きが必要です。

 

[box03 title=”会計税務関係のスケジュール”]

事業年度末から2か月以内に

  1. 決算書を作成する
  2. 法人税その他の税務申告書を作成する
  3. 株主総会を開催し決算の承認やその他の事項を決議する
[/box03]

人事労務

ひとり社長であっても法人格であれば基本的に社会保険に加入する必要があります。

 

会社を新規に設立して会社から自分あてに役員報酬を支給する場合でも社会保険の加入建つ月と毎年の手続きが必要です。

一方でひとり社長であれば必要がない手続きもあります。それは労働保険関係の手続きです。

 

従業員を雇わず自分一人が役員で、という場合には役員は労働者ではないという取り扱いなのでいわゆる労働保険料や雇用保険料を納めることもありません。

 

役員である自分あてに役員報酬を支払う場合には、健康保険料と厚生年金保険料を役員報酬の支払い額から差し引いて会社負担分とともに納めます。ほかに控除項目としては住民税の特別徴収と所得税額です。

 

手続きとしては、毎年必ずあるのが社会保険の定時決定と呼ばれる手続きです。

この定時決定は4月、5月、6月の給料・役員報酬を元に社会保険料(健康保険料と厚生年金保険料)の算定の元となる標準報酬月額というものを決め、それにより計算された保険料を毎年改定するための手続きです。

この手続きは毎年7月に書類を作成して提出することになります。

 

決定された新しい保険料はその年の9月から翌年8月分まで適用されます。この手続きにより年に一回は給与・報酬の金額に適した社会保険料の金額が再計算される仕組みです。

 

この手続きは毎年7月に年金事務所から書類が送られてきますのでそれに記入をするか、年金事務所のHPからダウンロードした同じ書類を提出することもできます。

 

その他の手続きとしては役員報酬を変更した際に標準報酬月額において2等級以上増減があった場合などには随時改定という、定時決定とは異なるタイミングでの社会保険料の再計算手続きがあります。

 

[box03 title=”人事労務のスケジュール”]
  1. 毎年7月に4~6月分の役員報酬を元にして社会保険料更新の手続き
  2. 役員報酬変更で2等級以上増減があれば随時改定(3カ月目の支給後すみやかに)
  3. 労働保険(労災保険、雇用保険)はひとり社長であれば手続きなし
[/box03]

まとめ

年間を通して色んな手続きがありますので、ご自身がどのタイミングで何をすべきか確認しておきましょう。

特にご自身で手続きをしている場合には書類が送られてくることも多いですが、最近は書面省略の場合もあるので注意が必要です。

 

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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