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漫画家、同人作家向け ここから支払う税金の処理

漫画家、同人作家向け ここから支払う税金の処理

漫画家、同人作家、同人ゲームクリエイターの方にとって、この時期からは税金の支払いが増えるタイミングです。確定申告が終わって、3月・4月は納税もありましたが、その後しばらく空いて、この時期ぐらいから納税のタイミングが増えていきます。

自分が払ったものの処理について整理しておきたいところですので、少し簡単でありますが書いてみます。

目次

経費にならない税金

まず経費にならない税金についておさえておきます。経費にはならないけれど確定申告での反映させることが必要な項目もあるので注意が必要です。

所得税の予定納税(7月末・11月末)

7月の末と11月の末に所得税を支払う人がいます。予定納税と呼ばれるものです。これらの所得税についてはあらかじめ納めておくという意味合いがあり、前払いの所得税です。

ですので、経費になるわけではなく、確定申告書に反映する形になります。確定申告書で精算をするというイメージですね。

住民税(6月、8月、10月、翌1月)

6月から住民税の納税があります。個人事業主の場合は普通徴収といって、年に4回に分けて年間分の住民税を支払います。

勤めていた場合はその勤め先のお給料から12等分した住民税を控除されていましたので、あまり意識することはないと思いますが、個人事業主として活動していく際には給与天引きがない状態ですので、その分普通徴収といって住民税を自分で納税する必要があります。これについては経費にはなりません。

あくまで目安ですが、ふるさと納税を考えている方は、この住民税の金額の2割程度を考えておくと良いでしょう。去年と同じ位の所得になる方はそこがおおまかな目安になります。

国民健康保険・国民年金

国民健康保険と国民年金についても確認しておきます。漫画家、同人作家、同人ゲームクリエーターの場合は、文芸美術国保という国保組合の健康保険に入っている方が多いです。

国民健康保険でも同じですが、これらは経費にはなりません。確定申告の際に所得控除の項目として計上(社会保険料控除として計上)しますので、経費に例えば保険料等として計上しないようにしてください。国民年金も同じです。経費にはなりません。確定申告の控除項目で所得から差し引くことになります。

経費になる税金

数は多くないですが、経費になる税金もあります。取りこぼしがないようにしておきたいところです。

個人事業税(8月・11月)

個人事業税は、印税や原稿料に係る所得がメインの方は基本的にかかりません。漫画家・同人作家の方でも、物販系の方については個人事業税の課税対象になります。

例えば、コミックマーケットやメロンブックスなどに本を印刷して卸して販売している場合には、出版業等とカテゴライズされますので、個人事業税の課税対象になります。

また同人ゲームクリエーターの場合は、いわゆるプログラミング業で会社から仕事を請け負っているわけではありませんので、個人事業税の課税対象になる業種にはかからないと考えています。

個人事業税の支払いの時期は8月と11月です。いずれも経費になりますので、計上漏れがないようにしておきましょう。

消費税(8月・3月)

消費税の経理処理について、税込経理を採用している場合には、売上も経費も消費税の部分が入った状態で計算し、利益の計算がされています。

この場合、税込経理で計算した消費税の納税金額については、経理処理して経費になりますので、注意が必要です。

経費にするタイミングですが、支払ったタイミングか、確定申告のときの分については未払い計上していくことも可能です。8月と3月に納税している方が多いと思います。それぞれ経費に計上することを忘れないようにしておきましょう。

まとめ

経費になるか経費にならないかという視点で、これから払う税金について確認をしてみました。意外と何となく払っているという方も多いかと思いますが、ご自身が払ったものの処理をどうするかは確定申告の時に重要になりますので、間違いのないように、また計上漏れがないようにしておきましょう。

この時期から税金の支払いが本格化しますが、正しい処理方法を理解して、確定申告時にスムーズに対応できるよう準備しておくことが大切です。

年間スケジュール(目安)

  • 3月:所得税、消費税の確定申告と納税
  • 6月:住民税普通徴収(第1期)
  • 7月:所得税予定納税(第1期)
  • 8月:住民税普通徴収(第2期)、個人事業税(第1期)、消費税(中間申告分)
  • 10月:住民税普通徴収(第3期)
  • 11月:所得税予定納税(第2期)、個人事業税(第2期)
  • 翌1月:住民税普通徴収(第4期)
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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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