ご自身で帳簿付けをしている場合に残高を合わせるということをまったくやっていない、というケースを見かけることがあります。
入力後のチェックで残高をみる、残高を合わせることができると一段階記帳レベルがあがりますのでチェックしてみてください。
残高を合わせる、とは
残高を合わせるということをまずは確認してみましょう。
現金出納帳がある場合に、現金出納帳にお金の出入りを記入していくことになります。レシートなどをもとに入力をすすめていき、例えば月末になったときに帳簿上の合計金額が出てきます。
このとき、帳簿上の残高と、実際の金庫等に入っている現金の在り高が同じ金額なはずです。
この帳簿上の金額と実際の金額とが合っている状態のことを「残高が合っている」と表現をします。
残高が合っている状態が基本で、ずれが生じている場合にはなぜズレているのかを確認していく必要があるのです。
現金商売の場合はとくにこの現金残高がズレることが多くあります。
ほかにも売掛帳と実際の未入金金額の差があったり、買掛帳と実際の未払い金額の差があったりもします。
売掛金に関しては入金の金額を入力していくことでどの売掛金が入金になっているかを確認しますし、その入金金額との差額があるのであれば原因をチェックします。
期日までに入金になっているかの確認も必要ですし、残高の確認をしておくとより精度があがります。
こういった残高の相違があるとどこかが間違っている状態と言えますのでどちらが正しい内容かも含めて確認をしていく必要があります。
また個人事業主のかたに時々見られるのが残高がマイナスの状態の帳簿です。
そもそもマイナスの残高というのは例えば現金だとあり得ないというのはわかるでしょうか。
財布の中身をみてもマイナスの現金残高はなく、一番小さい金額は0円です。なので残高がマイナスの状態だと明らかに何かおかしい、ということに気が付きたいところです。
残高の合わせ方
残高を合わせるというのはいわばチェック作業ですので入力だけしていると見落とすことになります。
利益計算上は損益計算書といって売上、仕入、経費、その他の収入経費を入力することで求めることができますが、残高のチェックは損益計算書ではできません。
もちろん損益計算書もチェックはするのですが残高を合わせるために見るべきなのは貸借対照表という資産負債、純資産の状況を表した帳票です。
この貸借対照表で残高が合っているかどうかを確認します。
会計ソフトではそれぞれの勘定科目について元帳という出入りを記載した帳票が打ち出せますので、元帳をまずは紙でもディスプレイでもよいので見れるようにします。
そのうえで最初に残高が合っているかどうかをチェックしてズレていればひとつずつ入力した内容を見直していくわけです。
入力のほうを間違っている、例えばテンキー入力で4と7を入れ間違っていたりすることは比較的よくあります。
12347というところを12374としてしまっている、という場合などです。
同じ金額の内容をもう一度して入力してしまっていわばダブっているケースなどもあり得ます。
いくら違っているのかを確認出来たらどこから間違っているのか、どこを間違ったのかを探っていきましょう。
まとめ
入力をしたらそのまま、というケースは意外なほど多いですがチェックしてこそです。残高が合っていることがスタートの状態とも言えます。
まずは入力したもののチェックと残高が合っているかどうかを見てみましょう。