住宅ローン控除は適用漏れがあると税額への影響が大きくなるケースが多く、自分で確定申告をするときには特に注意が必要です。
給与所得で住宅ローン控除を受けて確定申告をするときには特に記載漏れが発生しやすいので気を付けましょう。
住宅ローン控除の適用漏れ
住宅ローン控除は所得税から住宅ローンに一定割合を乗じて計算した金額を差し引き、引ききれない場合には住民税からも控除するなど税額計算に大きく影響します。
自営業などで自分で確定申告をして住宅ローン控除を受ける場合には確定申告書の中身で税額控除されているか確認をしますのでわかりやすいですし税額計算にある意味慣れているので、適用されているかどうかをきちんと確認するかたが多い印象です。
一方で給与所得の方の場合には初年度こそ自分で確定申告をして住宅ローン控除を受けることになりますが、2年目以降は年末調整での対応になります。
この場合、年末調整での対応が始まると自分で確定申告書を作成することが減るため、適用されているかどうか確認する書類としては源泉徴収票です。
源泉徴収票で住宅ローン控除を受けているかどうかは以下の箇所を確認します。
ここに記載があって税額に反映されていれば適切に適用されていると見ることができるわけです。
ではどういうシーンで住宅ローン控除の記載漏れが発生するかというと、給与所得の方が年末調整で住宅ローン控除を受けていてなおかつ確定申告をするときです。
確定申告書の作成や住宅ローン控除の適用をして税額計算をした経験が実質的には適用初年度の一回しかないため、適用できているかどうかがよくわからない状態の方が多いようです。
源泉徴収票の記載内容を漏れなく記載する
給与所得で住宅ローン控除を受けている方が自分で確定申告をするときには源泉徴収票の内容を確定申告書に漏れなく記載する必要があります。
国税庁からリリースされている確定申告書等作成コーナーだと以下の個所を適切に記載ができているかは改めて確認したほうがよいです。
なんでこんなに納税金額が多いのだろうか…という状態になっている場合には住宅ローン控除の記載漏れの可能性があります。
提出した確定申告書について住宅ローン控除を受けているかどうかは以下の個所を確認してください。
ここに金額の記載がなければ住宅ローン控除が適用されずに税額計算が行われいていることを意味します。
源泉徴収票ベースではきちんと適用されていた住宅ローン控除が確定申告の段階で適用されていない、みたいなことが起きうるのでいまいちどチェックしておきましょう。
まとめ
住宅ローン控除の適用漏れ、記載漏れについて更正の請求という税額計算に誤りがあったときの修正の処理はできない、というのが原則です。
ただし更正の請求の嘆願など可能性はありますので所轄の税務署で相談してみてください。