少し前に路線価が発表されて今はちょうどお盆の時期ですから相続に関する家族会議が多くされている時期です。
お盆や年末年始に相続の話をするときに気をつけたいことについてお伝えします。
家族が集まるタイミング
お盆や年末年始はご家族で集まる機会になっているでしょう。核家族化が進み、オンラインでとは言いつつもお盆の時期は新幹線や飛行機の予約状況は今でもニュースになります。
もちろん実家に帰省している方ばかりではないでしょうが、新幹線で今から帰省するご家族の様子をニュースで見かけることは今でも一般的かなと。
家族で集まる機会があれば相続の話をする機会にはなります。
遠く離れた両親の様子を確認するのも大事なことです。
相続の話といっても難しく考えすぎずに、いまの生活がどうか、困っていることはないか、健康状態や認知の状態もそれとなく聞いておきたいところです。
ご本人の希望をないがしろにせずまずはいまの状況、最近の生活環境から入るのがよいかなと。
既に相続が発生していて遺産分割協議がある場合にはお盆のタイミングは初盆迎えなどで家族が集まる機会ですからその時に内容をつめておくのもよいです。
相続税申告がある場合にはその場に税理士としてご説明に伺うことも比較的よくあります。
そのうえで相続の話があるのであれば切り出してみるのがよいかもしれません。ただしいきなり税金の話はしないほうが無難です。
いきなり税金の話はちょっと待って
ご家族にとってはお金の話も確かに心配でしょう。先立つものはと言いますしないよりあったほうがいいとは思います。
ただ、いきなり税金やお金の話をすると反発を招くケースがありますのでちょっと待ったほうがよいです。
事前に下調べしたり税理士に相談するのは良いとしても、両親などご本人にいきなり税金の話をすると子どもたちは私よりお金の心配をしていると思われかねません。
特に高齢になるとそう思い込んだら態度が硬化することがありますので話の切り出し方は注意しましょう。
ご本人の生活や一人暮らししているならやはり心配だということは十分に伝えたうえで今困っていること、こうしたいなどの希望があれば丁寧に聞きましょう。
そのうえで友人知人の話としてこういうことがあったようだよという話をするのもよいです。
お金の話は最後でもいいぐらいです。
例えば実家の不動産を処分したほうがよいかも、と思っていてもご本人はそうは思っていない可能性はあります。
ひとり暮らしは心配だからやっぱり不動産を処分しておこうか、となった時に改めて本人の名義で売却したほうがいいのか、贈与がいいのか、相続がいいのか、賃貸がいいのか、などを検討して選んでもらうのがよいです。
一般的には不動産の贈与は贈与税も含めて税負担が多くなるケースがあり、相続税との比較件とは必要ですがご本人名義の状態でご本人が売却すると所得税上は有利に計算できることが多いのでそういったことをお伝えすることもあります。
ただ、住まいを変えたりそういうことを伴う相続対策についてはご本人の意向が最大限に活かせてなおかつご家族にも安心してもらえることのほうが優先すると私は考えています。
まとめ
税金の試算は試算の状況によって有利不利がありますが、ご本人の希望をまずは聞き取ってみましょう。そのうえで最適な判断や対応ができるように税金の話も並行して進められるとよいです。
穏やかに過ごしてもらえる環境を整えるために何が必要か、お盆や正月はいい機会ですので活用してみてください。