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法人が税務調査をうけるときの事前準備

法人が税務調査をうけるときの事前準備

法人顧問をしていますと税務調査はいずれどこかで行われる可能性があります。それが今年なのか来年なのか20年後なのかはわかりません。

ただ、連絡があって事前に準備しておくことは変わりがありませんから税務調査の事前準備について整理しておきましょう。

目次

帳簿や原始証憑の準備

税務調査官から顧問税理士宛に税務調査の連絡があります。書面添付制度を採用していない場合には意見聴取というプロセスはありませんので、税務調査の対象の税目、日程などの連絡内容です。

このときに税務調査の対象期間と税目を確認するわけですが、その対象期間の総勘定元帳や仕訳日記帳の準備はもちろんのこと、原始証憑の準備もしておきます。

元帳などの帳簿関係はあくまで、取引があって原始証憑から記録をつけたものです。

元々の資料を確認することで判明する事項というのはたくさんありますし、それが帳簿に適切に反映されているかどうかも確認内容になります。

原始証憑というのはいわば帳簿作成のための請求書、領収書などの取引の内容がわかる資料一式です。

相手方発行の書類といえば分かりやすいと思います。

これらは基本的に7年間の保存が必要ですので保管されていない状態は不利を招くことがありますので注意しましょう。

指示された書類のうち不都合なものを提出しない、破棄するという行為は隠ぺい仮装行為とみなされる可能性が高いので、重加算税等のペナルティ的な税金の課税につながりかねません。

後で取り繕うようなことは慎んでおいた方がよいです。

想定される質問内容

税務調査の内容としてどんなことが質問されてチェックされるかは想定しておきたいところです。

そういう疑問点が全くない会社も中にはありますし思い当たらないというケースもありますが、大概の会社には「ここはツッコまれたくない」という部分があるものです。

どんなに経営が順調だとしても一抹の不安は残るものですからそれが税務会計につながることだと調査で指摘されるかもしれない部分になります。

またこの後の調査官の経歴からも質問される項目を推定することが可能なケースがあります。

例えば源泉所得税の部署の調査官が担当だと源泉所得税のはなしがメインでしょう。

また国際部門の調査官が来るということであれば関係会社や取引先の海外のところが重点的に見られる可能性は考えておきたいところです。

調査官は誰が会社に訪問して調査を担当するか聞けば教えてくれるものですから聞いておいて損はないでしょう。

何人来る予定か、誰が来る予定かは確認しておきたいところです。

担当調査官の経歴

調査官の氏名が分かれば税務職員名簿というものから所属などを調べることはできます。

活動する税理士の支部や税理士会によってはその国税局管内の職員歴を異動履歴も含めて冊子にしているケースもあります。

この場合職員名簿から前任がわかることがあり、簡便ですが経歴を確認することができるわけです。

もっと踏み込めば10年分の職員歴というものもあるので、もっとさかのぼることも可能です。

こうして担当調査官の経歴を確認するのにも訳があります。

それは税務調査官の経歴等から今回の税務調査の厳しさであったり、調査官の調査能力の推察につながるからです。

若手の税務調査官よりもベテランぞろいの特別国税調査官や査察部の経歴があるような調査官のほうが調査能力は一般的には高いとみなせます。

調査官の経歴は会社の税務会計の状態にもよりますが、税務署側の本気度がうかがい知れる情報のひとつです。

サラっと確認することもありますが、調査対象期間や想定される調査内容からしっかり調べて備えるということもありますので、内容によっては経歴も確認しておきたいところです。

まとめ

法人の税務調査の準備についてお伝えしました。顧問税理士がいる場合には基本的に税理士側で対応することが多いですし指示もあるでしょう。そのための顧問税理士でもあります。

しっかり準備して指摘事項があっても内容など説明できるようにしておきたいところです。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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