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漫画家・同人作家が確定申告を税理士に依頼するかどうかの判断基準

漫画家・同人作家が確定申告を税理士に依頼するかどうかの判断基準

漫画家・同人作家のかた向けに、税理士に確定申告を依頼するかどうかの判断基準を考えてみたいと思います。

こういう方は検討したほうがいいかも、反対にこういう方は今はタイミングじゃないかもという形で参考にしてみてください。

目次

判断材料5つ

判断材料として5つのポイントをピックアップしてみます。それぞれご自身がどう感じているか、今の現状でどうか、というのをチェックしてみましょう。

それぞれ点数を付していますので後段の依頼するかどうかで最終検討するかどうか見てみてください。

売上の規模

売上の規模によって消費税の計算の仕方が変わってきます。簡易課税や原則課税など難しい言葉が並んでいますが一定金額以上だと適用できないルールもあり、そういうものをすべて把握するのは一般の納税者の方には難しいです。

ここでは売上の規模について点数を設定します。

  • 1点:売上300万円以下(副業の方も含む)
  • 2点:売上300万円から1,000万円
  • 3点:売上1,000万円から3,000万円
  • 4点:売上3,000万円から5,000万円
  • 5点:売上5,000万円超

この5つの区分です。去年の売上でひとまず大丈夫ですのでチェックしてみてください。

確定申告書でいうと、左上の収入金額:事業のところか雑所得(業務)のところの金額でもOKです。

帳簿付けへの苦手意識

帳簿付けへの苦手意識ですが、帳簿付けの頻度や年明けにまとめてやっているかなどの要素があります。

感覚的なものでよいでもよいですが、年明け以後に確定申告が憂鬱で申告するまで制作の仕事を横に置いている、手が付けられないという場合は状況としてはよくないでしょう。

点数設定としては

  • 1点:帳簿付けは得意、苦手意識はない 定期的に帳簿付け出来ている
  • 2点:得意ではないけど苦手意識もない 確定申告で時間をあまり要さない
  • 3点:帳簿付けや事務仕事に苦手意識がある 確定申告はいつもぎりぎりだ

という内容にしておきましょう。

源泉所得税

漫画家、同人作家のかたですと原稿料や印税などについては入金されるときに源泉所得税が引かれて入ってくるはずです。

コミケなど印刷物を手売りをする場合や冊子を委託販売するケースでは源泉所得税は出てきません。

この源泉所得税についてのチェックとしては以下のようなものを考えました。

  • 1点:入金の都度 源泉所得税を把握して計上出来ている
  • 2点:支払調書をベースに源泉所得税を計上している
  • 3点:源泉所得税がよくわかっておらず計上していない、適切かどうかわからない

この区分でチェックしてみましょう。

平均課税

漫画家など印税や著作権の使用料の収入がある事業のかたですと平均課税という所得税の特例計算を適用することを検討します。

税額に対する影響がとても大きいのですが実際にはよくわからないので適用していないというケースもあるようです。

区分としては

  • 1点:平均課税を毎期検討し適用できる年度は適用している
  • 2点:平均課税を聞いたことはあるが適用できないと自分で判断している
  • 3点:平均課税という計算の仕組みをはじめて聞いた

インボイス制度

インボイス制度が2023年10月から始まる予定です。これにあたって登録申請をするかどうか、また登録した後の処理、消費税の申告を来年はじめて行う予定など状況がそれぞれあるでしょう。

インボイス制度については

  • 1点:既にインボイス登録をした そもそも消費税の課税事業者
  • 2点:インボイス登録したが消費税の申告は初めて
  • 3点:インボイス登録や対応についてさっぱりわからない

で点数をつけてみてください。

依頼するかどうか

各項目についてご自身の状況から点数をつけてみたら税理士に依頼するかどうか、しなくてもよさそうかどうかをチェックしてみましょう。

合計点数が

  • 5点~7点 税理士への依頼は今のところコストと効果をみても必要なさそう
  • 8点~13点 税理士への依頼はスポット相談から検討してみてもよさそう
  • 13点~17点 税理士への顧問も含めた依頼を検討してみてもよさそう

という風に私は考えています。

事務仕事への苦手意識がなければ何とかなることも多いでしょう。

売上が増えてきて規模が大きくなってきたり、消費税の申告や平均課税への対応をすること

になってくるとまた少し話が変わってきます。

ご自身が事務仕事に充てられる時間や、自分でやることに対する不安が強ければ税理士への依頼は制作活動に対してプラスに働くことは大いにあり得ます。

実際、弊所に依頼をいただいている漫画家、同人作家の方は制作活動に集中できる、税金周りを任せられて不安が大きく解消したとおっしゃっていただくことは多いです。

帳簿付けから確定申告の対応を税理士にお願いできると、その分の時間を制作活動に充てられますので結果的には顧問料以上に売上が増えることも考えられます。

それぞれ個別のポイントについて比重を高く考えていただいてもよいです。例えば事務仕事がとにかく苦手なので税理士に頼んだ方が気が楽だ、という場合には顧問も含めてご依頼を検討するのも一案です。

まとめ

漫画家、同人作家のかたむけに税理士に帳簿付けや確定申告を依頼するかどうかの判断基準を5つに絞って点数配分で検討してみました。

ご自身の状況に合わせて税理士に依頼するかどうかチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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