お客様の帳簿をチェックすることも仕事のひとつですので経費かどうかは特に気になるところです。
私自身の経費かどうかの判断基準を3つ、整理してお伝えします。
事業に必要かどうか
基本的なことですが事業に必要かどうかで経費かどうかが決まります。
では具体的に事業に必要かどうかというのはどういうことか、2パターンあります。
ひとつが、それがないと事業が行えないという種類の支出です。
お客様のところ複数を訪問するのであれば公共交通機関ではなく自家用車で行くほうが効率的なことも、田舎だとあり得ます。
そんなときの駐車場代は支払わないと車を止められないわけですから事業が行えなくなりますので必要経費です。
公共交通機関を使っての移動でも同じく、行って仕事をするのに必要、ということであれば事業に必要かどうか言うと必要ですよね。
オンラインでの打ち合わせでzoomを使う、という場合もzoomの年間使用料を支払わないと事業の打ち合わせができません。
事業に必要かどうかのもう一つのパターンとしては、それを支払うことで売上が期待できること、簡単に言うと売上が増えるかどうか、というもの。
何か物を買うにあたって事業に必要かどうか微妙、という場合でもそれを買って売上が増えるかどうか少し立ち止まって考えてみましょう。
売上が増えないという場合でも例えば効率的な仕事ができて、時間単価が上がり、そうなると限られた仕事の時間で得られる売上の増加が期待できます。
売上に対してどういう影響を及ぼすのか、広告宣伝費なども同じく、売上増を期待して支出するものですから、事業に必要と言えるでしょう。
人がやっているのを見てどう感じるか
事業に必要かどうかという前提の基本とともに、もうひとつ経費かどうか、経費にするかどうかの判断としては「誰かがやっているのをみてどう感じるか」という視点です。
人がやっているのを見てズルいな、と思うことであればやらないほうがいいでしょう。
他人の領収書を貰ったり、レシートを拾ったり、というのは良くないことですが、それを自分がやるかどうか。
事業が成長していく、継続できるのは、変なことをしていない人のほうが圧倒的に多い、ということは言えると思います。
お天道様が見ているではないですが、ズルいことをしている、良くないことをしていると誰かがどこかで見ている、因果応報で報いを受けるかもしれない、とアタマの片隅においておきましょう。
そういうことをして減らせる税金など、たかが知れていますし、代償のほうが大きいです。
衣食住に関わるもの
衣食住に関わる支出は経費とプライベートと分ける必要があります。
特にこれらの支出を経費かどうか考える目安としては、仕事をしなくても支出するものかどうか、という点です。
仕事をしなくても洋服は着るでしょうし、食事は摂ります。仕事をしなくても住むところは必要ですから家賃等は支払います。
仕事をしていなくても支出するものについては、経費かどうかの判断をよりシビアにしておいた方がよいでしょう。
仕事に必要だった、ということがより説明を求められると考えておいた方がよいです。
誰に?というのは税務調査があったときに、ということ。衣食住に関わる部分は経費の中でもより確認されると考えています。
まとめ
経費についての考え方はそれぞれご自身の線引き、基準があって良いかと思いますが、万が一税務調査があったときに説明できるようにはしておきたいところです。
税理士に依頼をしている場合には少なくとも税理士がその説明を聞いて納得できる、理解できるレベルでないと税務調査でも苦しい対応になることが予想されます。
どういったものが経費に該当するか、計上するか改めて今年の帳簿付けを始める前に考えてみましょう。