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相続財産で計上漏れがおきやすいもの② 還付金関係

還付金にも注意が必要

こんにちは、京都の若ハゲ税理士ジンノです。

相続財産として計上漏れがおきやすいものを把握しておくことで、相続税の計算間違いを防ぐ意識が養えます。

 

今回は還付金関係で計上漏れがおきやすいもの、また計上しなくてもよいもの(相続財産に該当しないもの)をピックアップしてお伝えします。

 

目次

計上漏れがおきやすい還付金関係の項目

お亡くなりの後に相続人の方に支給、還付される項目は意外と多くあります。これらを計上することを忘れていると相続税の計算に誤りがあることになりますので注意が必要です。

メジャーなものを確認していきましょう。

 

後期高齢者医療保険料等

医療保険や介護保険をお亡くなりの前に納めている場合があります。前払いしている状態で納めすぎた保険料が過誤納として還付されるので、相続財産に該当することになります。

 

国民健康保険料、介護保険料、後期高齢者医療保険料については過誤納金があれば相続人宛に通知が来ますのでそれを元に相続財産に計上します。

 

高額療養費関係

国民健康保険等には月額の限度額があり、医療費が月額限度額を超えている場合には後々に還付されることがあります。

 

自己負担額を超える部分については還付として支給されます。

 

高額介護サービス費といって介護保険に係る自己負担限度額の超過部分の還付もありますので注意しましょう。

 

自己負担限度があるものについては超過している部分は手続きを経て相続人宛に還付されますので、その還付された療養費関係は本来であればご本人が受け取れるものですので相続財産に該当します。

 

手続きについては案内の書類が市区町村から届きます。手続きをして2~3か月後には還付についての通知が届きますのでその書類を元に相続財産に計上します。

 

所得税の還付

亡くなった方については所得税の申告をして還付を受けられる可能性があります。

亡くなった方の所得税は1月1日から亡くなった日までの期間を元に確定申告をすることで納めるべき所得税があれば納税、還付になる場合には受取をすることができます。

 

亡くなってから4ヵ月以内に行うこの所得税の確定申告のことを準確定申告といいます。

 

納税になった場合にはその納めるべき所得税は相続税の債務控除項目として計上が可能です。

 

また還付金については相続財産に該当しますので計上漏れがないように留意しましょう。

不動産賃貸業を営んでいる場合や、年明けから亡くなるまでの間に不動産を譲渡している場合などには納税になることが多いです。提出した確定申告書の控えから計上する金額を確認します。

 

計上しなくてよい還付金関係の項目

一見すると相続財産のように見えるものでも相続財産ではない項目もあります。誤って計上しないようにしましょう。

 

未支給年金

亡くなった方が年金の受給者である場合、亡くなったタイミングによって年金を受け取れるのに受け取れずに亡くなることがあります。

 

この場合、支給されていない年金として未支給年金となりますが年金事務所に手続きをすると未支給年金が受取の要件を満たした相続人の方に支給されます。

 

この未支給年金は相続人の固有財産という位置づけになりますので相続財産に該当しません。

 

受け取った相続人のかたの一時所得として所得税の計算対象となります。

 

葬祭費・埋葬料等

亡くなったことを市区町村役場に届け出ると葬祭費・埋葬料という名目で相続人のかたに支給されます。(5万円~7万円の場合が多いです)

 

この葬祭費については、「租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない」(国民健康保険法第68条)とされており、相続税の課税はなされない項目です。

 

まとめ

細かい論点にはなりますが相続人に確認をしないと漏れがちな財産になります。

丁寧に確認し適切に財産が計上された申告書の作成を目指してします。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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