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フリーランスが会計ソフトを選ぶ際のまめ知識

日々使うものだからこそ

こんにちは、京都の税理士ジンノです。

フリーランスの方からのご相談がある際に、ご自身で会計ソフトに入力をする場合、どの会計ソフトを使えば良いか、というお話をよくいただきます。

状況によっても違ってきますが、一番良いのは実際に使ってみて比べてみることです。

目次

会計の知識がどれくらいあるか

会計や簿記の知識がなくても問題ないです!と一部のクラウド会計ソフトではよく宣伝されています。

私としてはないよりはあったほうが断然良いし、少なくともご自身の事業に関して数字という客観的な指標は気にしてほしいところです。

 

ご自身の事業の立ち位置、現在位置、またこのあとどんな方向性に向かっていくのかというのは数字で判断したほうが良い場面はあります。

 

これが例えば10年、15年、会社を経営していたりフリーランスでガンガンお仕事ができている状況でしたら、勘によって判断することも有用な面があります。(経験則という意味で)

 

でも開業・起業したてのフリーランスの方がご自身の勘に頼って事業のかじ取りをするのは目隠しをして自転車に乗るようなものです。

方向性も定まらずバランスもとれず、非常に危険な状態と言えます。

 

最初のうちは特に事業の立ち位置を把握するためにもおカネのことについては気にしたほうがよいでしょう。

おカネのこと、と書くと税金のことを気にするか方いらっしゃるのですがそこではなく、あくまで売上・利益・キャッシュの3点についてです。

 

税金のことはしっかり学ぶ必要がありますが、優先順位としては稼げるようになってからでも問題ないかなと。

 

ここで「会計の知識がある状態」というと、難しいことを感じるかもしれませんがイメージとしてフリーランスの場合には

[box03 title=”会計知識のポイント”]
  1. 売上の仕訳を取引のタイミングで入力できる(現金主義ではない)
  2. 勘定科目がマイナスの残高になっていない(異常値に気が付けるか)
  3. 減価償却について理解している(10万円、20万円、30万円による違い)
  4. 家事按分について理解している(プライベートと仕事の両方にかかる支出の処理)
  5. 源泉徴収について理解している(請求の際に困らない)
[/box03]

完璧でなくてもよいです。

この5点がなんとなくでも理解できていればある程度の会計知識があると言ってもいいでしょうし、確定申告の際にも決算をキチンと締める(数字を確定させることを締める(〆る)と表現することが多いです)ことができるかなと。

 

体系的に学んでみたいということでしたら例えば日商簿記3級のテキストをやってみるのもオススメです。試験を受ける必要まではありませんが、トライしてみるのも簿記・会計の面白さを実感できる良い機会になり得ます。

選択肢としては4つ

会計ソフトを選ぶ際には実際に触ってみるのが一番です。

選択肢として私がお客様によくご提示するのは

[box03 title=”会計ソフトのおすすめ”]
  1. freee(クラウド会計ソフト)
  2. マネーフォワード(クラウド会計ソフト)
  3. やよい会計(やよいの青色申告 有料版)
  4. ExcelまたはGoogleスプレッドシート
[/box03]

の4つです。

 

特に①~③については無料でお試しで使うことができますので、実際に使ってみて使いやすさを実感することが一番の近道です。

 

よくフリーランスの方から会計ソフトで何を使ったらよいかというご相談を受けるのですが前述のような会計の知識がどれくらいあるか、あとは会計ソフトの特徴は理解しておく必要はあります。

 

というのも一部のクラウド会計においては入力をしないで金融機関の口座とインターネットで連携をさせるというのを一番の強みとしているソフトウェアがあります。

これはこれで問題ないですし活用できそうであればしていただければと思うのですが注意点がひとつあります。

 

それは一度取り込んだものや入力したものを正しい状態に戻すために直す、という想定を全くしていないことです。

 

私のお仕事としてフリーランスの方の経理サポート、確定申告のお手伝いをさせていただくことが多いのですが、ご自身で入力作業などをしたものを持ってこられていわゆる上記のような直しがなかったことは今までありません。

 

フリーランスの方の経理のレベルどうこうではなく、これは税理士である私でも同じことが言えて、毎月末などに自分の経理や仕訳の状況を確認したら「直し」をすることがあります。

 

この直しをすることが頻繁にあるようだとクラウド会計ソフト(freeeとマネーフォワード)はあまりお勧めしません。

特にこの2つの会計ソフトは後で直す、ということをシステムとしてあまり想定していないので、もしこの2つの会計ソフトを使いたいと考えている場合には、最初に会計入力等のルールや土台作りを税理士などの専門家にサポートしてもらうのがその後のことを考えるとオススメです。

 

やよい会計のインストール型はかなり使いやすい仕様になっていますし、こちらのソフトウェアでも金融機関からデータをダウンロードして取り込むことが可能です。会計ソフトの特徴でいうと会計や帳簿を作成するという点においてオーソドックスなタイプだと言えます。

 

やよい会計は会計ソフトとしてはクセが少ない印象ですが、クセの強さの順番でいうと

①freee

②マネーフォワード

③やよい会計

の順番というのは私の印象です。

 

いずれのソフトウェアで会計入力等をしてもゴール(帳簿を作成して確定申告をする)というのは同じですのでプロセスの違いだと理解してください。

 

ExcelやGoogleスプレッドシートで運用する場合には各種会計ソフトへのインポートまたエクスポートは多くの会計ソフトで導入されていますので、税理士など専門家に依頼をする際にも問題はないことが多いです。

 

ExcelまたはGoogleスプレッドシートについては、会計ソフトで設定されているルールや規則を落とし込む必要があり、会計ソフトを使うよりも会計知識という点では少し難易度があがります。

まとめ

会計入力はこまめに行っていく必要があるのでご自身が入力等に際して抵抗が少ないと感じるものがよいです。

フリーランスになったらいままでお勤めだった時と比べると格段に数字に触れる機会が増えますので、よけいに普段使いするものとして会計ソフトを考えておいたほうが安心です。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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