まだタイミングじゃないな、という方はぜひ毎月末の事務所通信メルマガ(無料)の登録をこちらから!

飲食店が資金繰りを把握しようとする時にまずやりたいこと

事業運営において、資金繰り、つまりお金の流れを把握することは、様々な意思決定においてとても重要になります。

税理士としてお客様の経理を見ていると、赤字であることよりも、資金繰りが窮することの方が事業継続に対してかなり影響が大きいです。

反対に言うと、資金繰りを把握できていれば、ある程度の危機を脱する可能性もありますので、その辺をどう把握していくかというのはポイントになります。

ただ例えば飲食店を例にあげますが、資金繰りを把握するという段階の前に考えておきたいこともありますので、今回はその前段階について少し整理しておきます。

目次

資金繰りを確認する前に決めておきたいこと

資金繰りを把握しようと思うと、入金のタイミングや支払いのタイミングなど1つずつ確認していくということになります。飲食店だといろんな決済の方法があります。

例えば現金だけとか、キャッシュレスオンリーというケースもあるでしょう。

他にはクレジットカードやQRコードを導入したり、レジは自動対応で人間が対応しなくて良いように自動精算機を設置するということも今では可能になってきています。

そういったことを考える前にまずやっていただきたいのは、ご自身の店舗やビジネスで「どういう決済方法を導入するか」ということです。

現金だけという場合には、現金の資金繰りをより重視した内容の確認が必要になりますし、キャッシュレスやカード決済をするのであれば、それを見越した手数料の確認や値段設定も検討した方が良いです。

一方で決済方法を限定的にすると来店する顧客層も限定される可能性が出てくる、ということも想定しておく必要があります。

現金決済だけの場合には日本人や高齢者は問題ないかもしれませんが、外国人向けだと現金のみは来店動機が減る可能性もあります。

逆もまたしかりで現金決済がない場合には高齢者は来店しない(できない)ということも想定できます。

ちなみにクレジットカード決済をする場合に、例えば現金だと1,000円、クレジットカードだと1,100円のような価格設定というのは、クレジットカード会社の規約に違反する可能性がありますので、やめておいた方が良いです。

そういったことを考慮して値付けをした方が良いですし、手数料の部分をどう考えるか、ご自身のビジネスにおいてどういう決済方法を用いるのかという上流の部分から考えてみてください。

上流の部分を考えたうえでの対応

例えば、現金決済だと資金繰りの把握はかなりわかりやすいです。

例えば今日の売り上げが80,000円、昨日の売り上げが50,000円だと、50,000円+80,000円で今日の終わりの時点で130,000円+お釣りの金額が手元にあるはずです。

来週や来月に入ってくる金額がない分、資金繰りだけを考えると現金決済が多いとラクです。将来的な入金を考えることが減りますので。

クレジットカードの決済になると、例えば1月1日から1月15日までの決済分は2月15日に入金するような、そういう流れが多いです。

つまり今日売り上げがあっても入金は遅くずれていきます。しかも決済の手数料が引かれます。

またキャッシュレス決済も同じように、いろんなタイミングで入金がされ、各種の手数料が引かれて入金になるということを把握する必要が出てきます。

つまり決済方法の選択で、資金繰りの検討するポイントが変わってくるということです。

決済方法が混在している場合だと、資金繰り表を入力する際にも注意が必要で、いつのタイミングでいくら、いつのタイミングでいくらというのを把握することになります。

例えば今日の売上であれば、2月15日や2月末に入金になる分もあるでしょう。

どのタイミングでいくら入金されるのかを日々更新していくことで、資金繰り表をより充実させることができます。

決済方法の選択で入金のタイミングや手数料が変わるというのは、あまり意識せずにいきなり決済方法を決めているケースもありますので、そういったことは特に注意が必要です。

飲食店の場合は特に資金繰りが逼迫すると各種の支払いが滞り、いきなり店舗運営が難しくなるケースもありますので、資金繰りを考える前に決済方法や値付け、その決済方法で来店する顧客層をまず考えていただくのがお勧めです。

そのうえで自身の資金繰りがどうなるのか。資金繰りありきではなくご自身のビジネスをどういう風に組み立てていくのかを考えてみてください。

まとめ

飲食店の資金繰り管理において、入金や支払いのタイミングを把握することは重要ですが、その前提として「どの決済方法を導入するか」という上流の判断が欠かせません。

現金決済は入金が即日で資金繰りがわかりやすい反面、クレジットカードやキャッシュレス決済は入金までに数週間のタイムラグがあり、さらに手数料も差し引かれます。

決済方法によって資金繰りの組み立て方が大きく変わるため、値付けや手数料の考慮も含めて、開業前やシステム導入前にしっかりと検討することが大切です。

また、決済方法によって価格を変えることはカード会社の規約違反となる可能性がありますので、避けるべきです。

複数の決済方法を導入する場合は、それぞれの入金タイミングと手数料を把握し、日々更新できる資金繰り表を作成することで、資金ショートのリスクを防ぎ、安定した店舗運営につなげることができます。

ご自身の店舗運営を上流から考えてみると違って見えてくることもあるでしょうし、どういう方向性にしたいかを考えずにふわっと始めると後で軌道修正することはかなり大変です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

目次