フリーランスの方にとって、事業年度末は12月末になります。
それまでに消費税に関することで検討しておきたいことを整理しておきますと、インボイス登録や消費税の計算方式については年内にやっておくべきことになりますので注意が必要です。
インボイス登録の期限
もし今の時点で免税事業者で、来年から課税事業者になるということが判明しているとしましょう。
来年から課税事業者になるということは2026年からですので、2024年の課税売上が1,000万円を超えている場合には、自動的に課税事業者になります。
それはインボイス登録をしていてもしていなくても同じです。
インボイス登録をすると自動的に課税事業者になりますが、それは免税事業者の人が登録をした場合の話で、元から課税事業者になる人はインボイス登録をしていてもしていなくても、消費税の申告と納税が必要になります。
そのためもともと課税事業者なのであれば登録しておいて良いのかなというふうに考えています。
取引先から求められることもあるでしょうし、今後取引や価格の交渉にあたって登録をしているかどうかを確認されるケースはやはり増えてくると思います。
この場合、年明け1月1日からインボイス登録をしておこうと思うのであれば、年内(1月1日の15日前まで)に申請をしておく必要がありますので、今のタイミングが検討する最後のタイミングになります。
今後も継続して売上が1,000万円を超えてくるなというふうに考えているのであれば、登録しておけば良いですし、取引先から求められることもないし、ひとまずは様子を見て登録はしないという選択肢もありだと思います。
その辺はそれぞれの事業の内容やスタンスにもよりますので、慎重に判断して届け出をする場合には、申請をする場合には早めに対応しておくのが望ましいです。
消費税の申告計算の方法
インボイス登録とは別に年内にやっておきたいことのもう一つとして、消費税の申告方式を選択しておくということがあります。
現在何もしなければ原則方式、もしくはインボイス登録により2割特例を使える期間になりますので、どちらかで申告をして納税をするということになります。
ただ、フリーランスの方の多くの場合は、簡易課税を使った方が原則方式よりも有利になるケースの方が多いです。
事業の内容にももちろん関わりがあるのですが、サービス業であれば売上にかかった消費税の50%を納める簡易課税方式を使った方が有利になるケースが、拝見していると多く感じます。
このため、年内のうちに消費税の申告方式を決めて届け出をしておくのが望ましいです。
インボイス特例などにより年を越してから、来年の申告方式を選択することも可能なケースもあります。
ただ、原則に立ち戻ると来年の消費税の申告方式は年内に決めて届け出をするというのがルールになりますので、それに対応するために今のタイミングで届け出をするかどうかを検討しておいた方が良いです。
目安としては、売上にかかった消費税から仕入・経費にかかった消費税を引く原則方式と、ご自身の業種に合わせた簡易課税方式による売上にかかった消費税の何割を納めるかとの比較になります。
ここは少し難しく感じるかもしれませんが、少し手を動かしてやってみていただいた方が良いです。
売上にかかった消費税についてはどちらも同じですが、原則方式は仕入・経費で払った消費税なども考慮します。
売上にかかった消費税から仕入・経費にかかった消費税を引き算で計算し、簡易課税の場合は、例えばサービス業であれば売上にかかった消費税の50%を納税することになります。
計算方式として簡易課税を選択する場合には届け出が必要です。原則もしくは2割特例でいくということであれば、届け出は必要ありませんので、その点も注意してください。
まとめ
年末が近づくこの時期は、フリーランスの方にとって消費税関連の重要な判断をするタイミングです。
インボイス登録については、2026年から課税事業者になる見込みがある方は、取引先との関係や今後の事業展開を考慮して年内(1月1日の15日前まで)に申請の要否を判断して早めに手続きをしましょう。
また、消費税の申告方式についても年内に決定する必要があります。多くのフリーランスの方、特にサービス業の場合は簡易課税が有利になるケースが多いです。
原則方式・2割特例(インボイス登録により課税事業者になった場合)・簡易課税のそれぞれで試算を行い、最も有利な方式を選択することをお勧めします。
簡易課税を選択する場合は届け出が必要ですので、お早めに手続きを進めてください。
