「締切がたくさんあるのに、予定ってどうやって管理しているんですか?」――同業の方や作家さんとお話しする中で、ときどきいただく質問です。
ひとりで仕事をしていると、予定は自分の頭の中にあれば足りる気がします。ただ、締切が重なる時期に一度でも抜けが出ると、それがどれだけ危ういかに気づきます。
当事務所でも、メールで届いた日程、紙のメモ、カレンダーと、予定の置き場所がばらけていた時期がありました。置き場所が増えるほど、どこかに抜けが紛れ込みやすくなります。
今回は、ひとり事務所でスケジュールをどう管理し、誰とどう共有しているかを整理します。
予定・締切・タスクを分けて置く――動かせるものと、動かせないもの
まず、手元にある「やること」を、次の3つに分けて置いています。
- 予定:面談や打ち合わせ、移動など、時刻が決まっているもの。カレンダーに入れます。
- 締切:申告期限、届出の期限、納期限など、その日までに終わらせるもの。
- タスク:締切に向けてやること。「いつやるか」まで決めて、カレンダーの空き時間に置きます。
税務の締切は、毎年ほぼ同じ時期にやってきます。年間の一覧を先に作っておくと、繁忙期の山が前もって見えるようになります。
顧問先一覧のスケジュールのガントチャートのようなものや確定申告時期には進捗管理をExcelで作っています。
上記の3つを同じ場所に混ぜてしまうと、何が動かせて、何が動かせないのかが分からなくなります。分けて置いておけば、急な予定が入ったときも、どのタスクをずらせばよいかをすぐに判断できます。
当事務所では、予定と締切はカレンダーに、タスクはタスク管理の仕組みに置き、タスクに取りかかる時間をカレンダーに書き込む形にしています。
もうひとつ、いま気をつけておきたいのが、税務関係の手続きにかかる時間です。国税庁のシステム変更に伴い、納税証明書の発行などの申請手続きに、通常の時期よりも大幅に時間がかかることが増えています。
融資や契約などで証明書が必要になる予定があるときは、必要な日から逆算して、早めに手続きしておきましょう。締切の一覧に「手続きを始める日」も書き込んでおくと安心です。
共有するから、ひとりでも回る――必要な人に、必要な分だけ
予定の管理は、自分ひとりで抱え込まないほうがうまく回ります。とはいえ、共有は情報を広げることではありません。必要な人に、必要な分だけ見せることだと考えています。
お客様との日程調整では、こちらの空き時間を見ていただき、ご都合のよい枠を選んでいただく形にしています。メールの往復が減り、お互いの手間が少なくなります。
手伝ってもらっているアルバイトさんとはLINE WORKSを使ってシフト管理やタスクの管理をしています。誰が何をいつまでにやるかが見えていれば、こちらの確認待ちで作業が止まることがありません。
家族とも、繁忙期の予定が見えるようにしています。走る時間や休みも、予定として入れておきます。仕事以外の時間を先に押さえておくのも、締切の多い仕事を長く続けるコツです。
そして、自分が急に動けなくなったときに、誰かが予定を見られる状態にしておくこと。これも、ひとり事務所の大切な備えです。
AIに手伝ってもらっていること――決めるのは自分、整理はAI
最近は、予定の整理にAIの手も借りています。
たとえば、1週間の予定とタスクを並べて、詰まりすぎている日や空いている日を見つけてもらいます。締切の年間一覧の下書きを作ってもらうこともありますが、期限の日付は最後に必ず自分で確認します。
一方で、どの予定を優先するか、どのご依頼をお受けするかといった判断は、AIには任せていません。
予定を決めるのは自分で、AIはその整理を手伝ってくれる存在です。文章づくりでAIを編集者のように使うときと、考え方は同じです。
タスクごとの時間の見積もりなどもデータがあれば傾向を推し量ってくれたりしますので分析して整理して提案してもらう、という点でAIはとても優秀なアシスタントだと言えます。
まとめ
- 予定・締切・タスクを分けて置くと、何が動かせないかが一目で分かる
- 税務関係の手続きは時間がかかりやすいので、必要な日から逆算して早めに動く
- 必要な人と共有しておくと、ひとりでも仕事が止まらない
- AIには整理を手伝ってもらい、決めるのは自分
まずは、いま予定を置いている場所(カレンダー、メモ、メール、紙)をすべて書き出して、ひとつにまとめられないか見てみましょう。
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