フリーランスや個人事業主の方にとって、青色申告のメリットはとても大きいです。青色申告を活用することで得られるメリットと、そのデメリットへの対応策としての帳簿付けの最適化について考えてみたいと思います。
青色申告のメリット
青色申告をすることで得られる代表的なメリットが、青色申告特別控除です。改正によって750,000円の控除が受けられるケースもありますが、かなり限定的ですので今回は650,000円の青色申告特別控除が受けられた場合のメリット・税効果を確認してみます。
仮に所得税率が20%の方であれば、住民税率は10%ですので合計30%となります。650,000円×30%=195,000円が税効果として見込めます。
この金額はとても大きいですし、適切に申告できればこういったメリットをしっかり享受できるわけです。
今でも白色申告をしている方は一定数いらっしゃると思いますが、かつては白色申告だと帳簿が不要という要件があり、手間があまりかかりませんでした。
いまは白色申告でも帳簿付けが必要ですので、事業所得で申告をするのであれば青色申告を選んでおきたいところです。
青色申告のデメリットとしては帳簿付けの手間があります。そのメリットを最大限受けるために帳簿付けを最適化しておくことは非常に有効ですので、青色申告特別控除を受けるための帳簿付けの最適化について考えてみます。
帳簿付けの最適化
フリーランスや個人事業主の方にとって、帳簿付けがある意味で最大の障壁になっている方も多いです。これを最大限効率化しようと思うと、以下のように取り組むのがおすすめです。
【売上の管理】
売上に関しては、事業専用口座を1つ用意して集約することが重要です。複数の口座に分散したり現金で受け取ったりしていると管理が非常に煩雑になりますので、事業用の口座を1つ作ることが大切です。
またクラウド会計ソフトを契約しておけば、請求書の発行システムと連動しますので、請求書を発行すると同時に売上・売掛金の仕訳を計上できるケースが多いです。そうすると、わざわざ入力しなくても済みます。
さらに事業用口座をオンラインで連携しておけば、口座への入金・出金を自動で取り込むことができます。取り込んだ内容と売掛金を紐付けておけば、入金時に売掛金の消込処理まで自動化できます。
【経費の管理】
経費についても、事業専用のクレジットカードを1枚用意することが望ましいです。
すべての経費をそこから支払うようにしておけば、あちこちの口座やカードを確認する必要がなくなります。1つにまとめることで大幅な効率化が図れます。
またクレジットカードの引き落とし口座も事業用口座に統一しておくのが理想的です。
【生活費の管理】
生活費はどうするかというと、売上が入っている事業用口座から毎月定額(例えば300,000円)をプライベートの口座に移す形にしておくのがよいでしょう。
事業用のお金の出入りと生活費を切り離しておくのが効率化につながります。
こうしておくことで、帳簿付けの最適化としてはかなり進んできます。現金払い・現金受け取りを極力減らす、事業用の口座でまとめるというのがやはり最重要ポイントで、クラウド会計ソフトを使う理由はオンライン連携が非常にスムーズにできるという点にあります。
この辺りが面倒に感じるようであれば、顧問契約として依頼し、記帳代行も含めてお願いするのも一つの選択肢です。
青色申告を活用しようと思うなら、これくらいの仕組みは整えておいた方が望ましいですし決算書の内容もきれいに整いますので、ぜひトライしてみてください。
まとめ
青色申告特別控除(650,000円)は、所得税・住民税合わせて節税効果をもたらす強力な制度です。
デメリットである帳簿付けの手間は、①事業専用口座の一本化、②事業専用クレジットカードの活用、③クラウド会計ソフトによるオンライン自動連携、の3点を整えることで大幅に軽減できます。
現金のやり取りをできる限り減らし、お金の流れを1つにまとめることが最大のポイントです。面倒に感じる方は税理士への記帳代行依頼も検討しながら、まずは仕組みづくりから始めてみましょう。
