漫画家・同人作家・同人ゲームクリエイターのかたで個人事業主の方は確定申告が終わってほっとされている時期かと思います。
確定申告が終わった今の時期にチェックしておきたい項目をお伝えします。
今年の見込みをチェック
今年の見込みとして納税金額、社会保険関係のチェックをまずしておきましょう。
納税は所得税、住民税、個人事業税、消費税の4つの税目が事業所得に関係する税目です。
所得税は3月(振替納税の場合は4月)、7月と11月(予定納税という前払い的な所得税)があるかどうか。
今回の確定申告で所得税が納税になった場合には、7月と11月の所得税の納税金額はざっくりと3分の1ずつです。
所得税の納税が90万円であれば、30万円ずつが予定納税というざっくりとしたイメージでよいです。7月初めごろをめどに税務署から予定納税の通知が届きます。
住民税は5月頃をめどにお住いの市区町村役場から住民税の納付書と通知が届きます。イメージとしては確定申告書の右上課税所得金額の10%が目安です。1,500万円の課税所得金額であれば150万円を目安にしてください。
ふるさと納税や住宅ローン控除で金額が変更になる可能性もありますが、これよりも増えることはありませんのであくまでMaxの目安だと考えていただくとよいです。
個人事業税は紙ベースで同人活動などをしている場合には課税対象になります。8月末と11月末が納付期限ですがこちらもお住まいの都道府県税事務所から納付書と通知が届きます。
消費税は今回の確定申告で納税(48万円以上)がある場合には、かなり規模が大きい場合を除いて8月末が納期限の中間納付(所得税の予定納税と同じく前払い的な性質のものです)があります。
こちらも税務署から8月初めをめどに通知がありますので振替納税ではない場合には忘れずに処理をしておきましょう。
社会保険に関しては国民年金の場合は年間で約20万円ほど、国民健康保険の場合は所得に応じて最大100万円ほどになります。
手続き関係をチェック
所得が高くなってきたという場合には文芸美術国保の加入を検討してみてください。
市区町村の国民健康保険は所得に応じて保険料が高くなりますが、文芸美術国保は所得連動しませんので国民健康保険よりも有利なケースが多いです。
今年の売上目標などがあれば平均課税の適用が可能かどうかも確認してみましょう。
平均課税は前年、前々年の変動所得の平均を超える部分しか適用ができません。右肩上がりでもあっても徐々に平均課税の適用金額は減っていくことも想定されます。
平均課税の適用があるかないかで所得税の金額には影響がありますので、どれくらいなら平均課税が適用できるかなという目安をチェックしてみてはどうでしょうか。
仮に2023年の変動所得が500万円、2024年の変動所得が1,000万円という場合には、2025年の平均課税が適用できる変動所得の金額は750万円を超える部分からです。((500+1,000)×1/2で計算)
消費税の申告内容についても改めてチェックしておくのがよいです。
今年の計算方法が2割特例なのかそうじゃないのか、2023年の課税売上高が1,000万円を超えているならインボイス登録をしておくのかどうか。
こういったことも確認しておけると安心材料は増えます。
税金に関する不安の大きな部分は金額もさることながらいつのタイミングで、というのを事前に把握していないことによるものです。
ある日突然(役所からすると突然ではないかもしれませんが)、納付書と通知が届くよりも事前にいついつにいくらぐらい、というのがわかっているだけでも違います。
まとめ
私自身も今年の確定申告が終わって税金や社会保険料の支払いの見込みを確認しておきました。ある日突然金額の通知があるとびっくりするものですし、負担感の増大にもつながります。把握しておかないとある意味で不意打ちに近いですので。
手続き関係も事前に確認しておけるとより安心ですので今のうちにチェックしておきましょう。