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借り入れが多いのであれば検討しておきたいこと

借り入れが多いのであれば検討しておきたいこと

利益がないと倒産すると考える社長は多いですが、それよりも現預金がないほうが倒産の可能性がぐっと上がります。手元資金が減らないように融資を受ける事業者も多いですが、借り入れが多い場合に検討しておきたいことを整理します。

目次

借り入れ一覧と金利

借り入れが多い社長から言われるのがどこにいくら借りていていつまでの返済かよくわからない、という話です。

A銀行とB銀行でそれぞれ一つずつ借り入れしている、ぐらいならまだ大丈夫なのですが、これが複数になると管理が甘くなりがちです。

A銀行で3本、B銀行で2本、C銀行で1本、政策金融公庫で3本、それぞれ借入金額が異なったりすると、これはどの融資口の返済だったか、というのを社長が把握できなくなったりします。

そのため、借り入れの返済表は作っておいたほうがよいです。

いくら借りて元本返済はいくら、金利は何パーセント、いつ借り入れがおわるか、この辺りの情報があれば十分です。

Excelでもいいですしノートでもいいので以下のようにまとめてみましょう。

借入額返済月額元本残額金利
A銀行1,000104801.0%
B信用金庫50062001.2%
政策金融公庫50074001.6%
商工中金2,000401,6001.8%

そのうえで金利が高い低いもわかりやすいですし、どこの口座にいくら資金があったほうがいいかなども見えてきやすいです。

特に政策金融公庫の返済は口座がないことから上記でいうとA銀行やC銀行から返済することになります。

どの借り入れをいついくら返済するのか、こういったことの把握から始めてみましょう。

金利交渉は下げてくださいというよりも競争してもらったほうが良いことも多いです。

お願いするのではなく借り入れ一覧表を作ったらそれを銀行の担当者さんにそれとなく見せておくわけです。

そうすると金利が高い低いは目に見えますからやる気がある担当者だと借り換えなどの提案を持ってきてくれる可能性もあります。

メインやサブなど銀行の対応も気にはしておきたいですが、一番は不義理にならないようにしておくのがよいです。

まとめたり、分けたり

融資の本数が増えてきたらまとめることができないか、担当者に相談してみるのがよいです。

例えば以下のようになっている場合一つにまとまったりしますか?と。

1,000万円口→500万円まで元本返済

500万円口→300万円まで元本返済

200万円口→100万円まで元本返済

1700万円借りていたものが返済が進んで残り900万円になっています。

これを900万円の融資一本にまとめたり、またまとめたうえで1,000万円や1,500万円に増額できないか相談してみるのもおすすめです。

それぞれの融資が半分ぐらいまで返済できているわけですので折り返し融資と一本化をお願いしてみるのも選択肢です。

あくまでお願いベースで相談なわけですのでそこは間違えないようにしましょう。

折り返し融資は担当者もやりやすいケースがあり、半分まで返済した実績をもとに提案をしやすいです。

会社の業績が好調であればなおさら銀行の担当者は自社を貸したい先に位置づけている可能性があるので、折り返し融資はチャンスです。

あと、年間の返済額がよくわからないというのであれば決算のときに一年以内返済長期借入金という形で借入金を分けておくのがおすすめです。

文字通り、長期借入金のうち今後一年で返済する予定の金額というのが一年以内返済長期借入金の意味です。

毎月返済の元本×12カ月で計算できますからトライしてみてください。

決算書で管理しなくても前段の借入一覧に記載しておいてもよいです。今年いくら返すのか、というのがわかるだけで資金繰り把握に役立ちますので。

まとめ

借り入れを複数行っているかたは資金繰りにもより注意が必要になってきます。そのため借入金の一覧表などを作ってまずは返済予定を確認してみましょう。

そのうえで借り換えや一本化などが可能か銀行担当者に相談してみるのがよいです。

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この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

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