毎年7月にはその年の相続税評価額等を計算するために使用する路線価というものが国税庁から公表されます。
市場の状況なども考慮されるのですが相続税申告などの際の土地の相続税評価、中小企業の株式評価(法人が土地を所有している場合)に影響が大きいです。
京都府内についていくつか推移を見て傾向を把握しておきましょう。
京都府内の主要地域路線価推移
京都府内の主要地域の路線価を6か所見てみます。
四条烏丸 長刀鉾町
四条烏丸はいわゆる京都市内中心部のへそみたいなところです。四条通と烏丸通の交差点で商業施設や金融機関なども多数ありますが、一筋でも離れると古い町家や一戸建て、マンション(景観条例による規制のため低層マンション)があります。
経済の中心地的な面もありますし、祇園祭の際には周辺に山鉾が多数建ち並びます。
R2年(2020年):5440B
R3年(2021年):5350B
R4年(2022年):5430B
R5年(2023年):5620B
R6年(2024年):6030B
四条河原町 四条河原町交差点の北西角
四条河原町は四条通と河原町通の交差点で、南側には高島屋があり、京都市内のマダムたちの買い物の御用達です。
観光客も多く、四条通は烏丸通りから河原町通りまでアーケードになっているため、テナント店舗が多くあります。
四条河原町から東に向かうと祇園、八坂神社方面です。
R2年(2020年):6730B
R3年(2021年):6530B
R4年(2022年):6730B
R5年(2023年):6970B
R6年(2024年):7520B
京都駅北側京都タワー南側
京都駅前は新幹線の停車駅ということもあり、一年を通して観光客、修学旅行生なども行き来しています。
R2年(2020年):5290B
R3年(2021年):5050B
R4年(2022年):5200B
R5年(2023年):5600B
R6年(2024年):6680B
舞鶴 東舞鶴駅前
京都府内北部の舞鶴市の東舞鶴駅前について確認してみましょう。
R2年(2020年):94D
R3年(2021年):94D
R4年(2022年):94D
R5年(2023年):94D
R6年(2024年):94D
福知山駅前
京都府内中部の福知山市の駅前について見てみましょう。
JR福知山駅前の南側がこの周辺では高い路線価設定となっているようです。
R2年(2020年):100D
R3年(2021年):99D
R4年(2022年):97D
R5年(2023年):93D
R6年(2024年):90D
という推移となっています。
長岡京市
京都府南部の長岡京市は大阪への通勤通学も、京都への通勤通学も便利で、住宅地としての需要が以前から高いと言われています。
長岡京市の駅前について確認してみましょう。
R2年(2020年):270D
R3年(2021年):270D
R4年(2022年):280D
R5年(2023年):295D
R6年(2024年):310D
まとめ
路線価の傾向としては商業地域、もしくはそれに近い地域はコロナ禍の影響を2020年から受けていたように見受けられますがいずれも回復してコロナ禍前の水準以上になっているところも出てきています。
需給のバランスなども考慮されて路線価は検討されているはずなので、上がり基調のところはまだまだ上がる可能性が残されています。