まだタイミングじゃないな、という方はぜひ毎月末の事務所通信メルマガ(無料)の登録をこちらから!

漫画家・同人作家は売上の明細をよく見よう

漫画家・同人作家は売上の明細をよく見よう

ご自身で確定申告をしている漫画家・同人作家の方も多いですが、帳簿付けの際には明細をよく見ましょうということをお伝えします。

目次

源泉所得税があるかないか

売上にまずは源泉所得税が課税されているか、徴収されているかどうかは確認しましょう。

基本的にいわゆる原稿料、印税、著作権の使用料、デザイン料などと呼ばれる報酬については出版社側で所得税を徴収しています。

勝手に、といえばそうなのですがそういうルールになっているのでそこはやめてくれと言っても無理な話です。

売上に対して源泉所得税(税抜き、または税込みの金額に10.21%、100万円を超える部分には20.42%)が天引きされて出版社が作家の代わりに納めます。

作家の側からすると天引きされて手元に入ってきているわけですから、源泉所得税の部分は前払いです。

税金の前払いをしているので、源泉徴収されている場合にはその天引きされた分を確定四国のときに精算することが必要です。

天引きされて前払いしているのにそのことを精算せずに申告してしまうと前払いが精算できずに二重払いのような形になってしまいます。

まずはご自身の売上・収入について源泉徴収されているかどうかを明細等で確認しておきましょう。

インボイス制度が始まって、出版社側からも仕入明細(出版社からすると作家から仕入れているため)を発行するようになりましたので確認しやすくなっています。

逆に作家業でも自分で印刷会社に入稿してメロンブックスや、とらのあなにおろしている場合には印税ではなくモノを売っているわけなので源泉徴収の対象にはなりません。

原稿を納める、電子書籍で発行する、ゲームをオンラインで販売するようなFANZAやDLsiteの売上は基本的に源泉徴収の対象です。

それ以外のコミックマーケットやメロンブックス、とらのあなの売上はモノを販売しているので源泉徴収の対象になりません。(一部メロンブックスなどで販促物用にデザインや原稿を納めている場合にはそれに関しては源泉徴収の対象)

売上計上のタイミング

売上計上のタイミングも勘違いしておられる方が時々見受けられます。

基本的に作家業の売上は末締めのことが多いのですが、末締め翌月払いをまずはイメージしてみましょう。

6月分の売上を6月末に締める→これは集計すると言う意味で考えていただいてかまいません。

6月分の売上を月末で締めて、7月25日払いだとすると、6月分の売上は7月25日に振り込まれます。

ということは、6月分の売上はいくらですか?と聞かれたときにどうこたえればよいか。

7月に入金になっている金額が6月分の売上ですよね?

この締めと売り上げ入金のタイミングがズレている、ということは意識しておきましょう。

何で確認するかというとこれもまた出版社等から届く明細に記載があります。

〇月分の明細という記載があるはずですから、その意味としては〇月締めた結果の金額だよ、ということです。

6月分の売上は6月末時点で計上します、入金のタイミングで把握しているとひと月ずつズレていきますのでその点には十分注意してください。

まとめ

収入に関する出版社等からの明細には帳簿付けに必要な情報がきちんと掲載されていますのでそれをまずは確認するのがおすすめです。

そのうえで源泉所得税の処理が適切かどうか、売上の計上時期に間違いがないか。

明細もメールや出版社側からの専用サイトで共有されることが増えていますので取引出版社が多い場合にはデータ保存等も漏れがないように気を付けましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

京都市下京区で税理士をやっています、ジンノユーイチ(神野裕一)です。
相続や事業のお困りごとを丁寧に伺い、解決するサポートをしています。
フットワーク軽く、誠実に明るく元気に対応いたします。

目次