中小企業の支援で特に管理が甘いと損するかもということは在庫管理です。大事な資産ではあるのですが管理が甘いとそれだけで損することもあります。
在庫があるビジネスの場合には在庫管理に時間とお金を少しかけてみましょう。
在庫管理とは
在庫管理とは文字通り在庫の管理なわけですが管理といってもどういうことをすればよいかわからないというのはよく見聞きします。
まずは帳簿の残高と在庫の実際のあり高が正しいかどうかの確認からしてみましょう。
帳簿と実際がズレているとそれだけで何か不具合がある状態です。
帳簿有り高<実際の在庫でも、帳簿有り高>実際の在庫でもどちらの状態でもです。
上場企業の会計士による監査では在庫はかなり細かく確認しています。それは利益計算に大きく影響するからです。
売上原価を計算するときには期首在庫+期中仕入-期末在庫で計算をすることになります。
在庫管理が甘く、金額が違うとなると売上原価計算がそもそも間違える可能性があるわけで、利益も変わってきます。
モノのあるなし、帳簿の内容との整合をきちんと取りましょう。
その前提のものとで在庫をどう考えるかですが、在庫自体が悪というわけではなく管理出来ていない状況がまずいです。
在庫になるにはお金を支払うわけですので資産です。
在庫管理を怠っている状態はその大事な資産をほったらかしにしてしまっているのと同じですので、場合によっては損することになります。
在庫管理が甘いと損すること
在庫管理で損することをいくつかピックアップしてみます。
まずひとつは在庫の紛失に気が付かないということ。横領など考えたくないものですが、食品関係だと従業員による横流しなどはリスク管理の上でも考慮しておいたほうがよいです。
たいがいこういう管理が甘いところを突いて在庫や金銭の横領というのは発生します。
人がやることなので魔がさすこともあるかと思いますがなるべく早く気が付く、発見するためには在庫管理をこまめにやっておくことです。
たくさんの人の目でチェックするというのは物理的に難しいこともあるかと思いますがチェックの頻度を上げておくのは検討してみてください。
在庫の陳腐化を防ぐ、陳腐化した在庫の除却処理を適切にできるというのも損しないようにすることにつながります。
長く在庫として置いてあると商品自体が陳腐化して販売できない状況になっていることもあり得ます。
こうした商品は除却するほかなかったりするのですが在庫管理が甘いとずっとそのままほったらかしになってしまいます。
モノを保管するというのにもコストがかかっていると考えておきましょう。
こうした陳腐化した在庫を持ち続けるのもコストがかかる要因になりますし、除却・廃棄処分をして新しい商品を入れることができればモノの滞留が減ります。
まとめ
在庫管理は利益を生み出すことではないのですが損を減らすことにはつながります。
適切な利益計算と陳腐化在庫の除却廃棄などは決算の内容に影響しますので、ひとつずつまずは在庫のあり高と帳簿の残高の違いをチェックしてみましょう。