漫画家・同人作家のかたの確定申告、顧問をご依頼いただいた時にお伺いするのが依頼に至った「きっかけ」です。
どういう状況でご依頼をしようと考えていたのか、参考になれば幸いです。
苦手意識が強い
とにかく帳簿、会計、税金、数字について苦手意識があるというかたからのご依頼が多いです。
お願いできるならしたかった、とおっしゃる方は、確定申告時期がとても憂鬱に感じると。
自分でやっていたけれど、年明け後から憂鬱で確定申告が終わるまで仕事が手に付かない、絵が進まない、ということも。
そうなると頼んだ方が楽です。
苦手なことを誰かにお金を払って頼むというのは別に悪いことではなく世の中はそういうことでの支え合いの部分があります。
そもそもご自身でやる確定申告にかかる時間とその時間で稼げるお金を考えると、圧倒的に頼んだ方がタイムパフォーマンスが高い、というケースもある程度の売上がある方だとあり得ます。
最初の数年、2〜3年は確定申告を自分でするのも良いでしょう。お金の流れ、帳簿つけを把握するということにも意味があります。
一方で数年やってみればわかると思います、合う合わないが。
自分にとって合わない仕事であれば遠慮なく外に出すのも私は良いと考えています。得意な人に任せるという意味です。
漫画家・同人作家の方ですと背景はアシスタントさんに頼んだりするでしょう。その一環で事務的なこと、経理的な立場のひとにお願いするというイメージだと掴みやすいです。
自分でやっていて不安になった
ご自分で確定申告をやっていて不安を感じる方は多いです。
やはり何かが間違っているのではないか、と感じて不安になると。稼いだ以上に税金がかかることはないのですがやはり習うことが少ないのも要因のひとつでしょう。
一般的にサラリーマンと呼ばれる給与所得者だと税金を意識しなくても生活できるようになっています。
そこから急に事業主になったとしても何か試験があるわけではないので税金の勉強をする機会は意識しなければとても少ないです。
そんな状態で手探りで決算書を作って申告書を作るわけですからやはり不安がついてまわります。
そういった本来の仕事以外での精神的なストレスや不安は本業にも影響するものです。
税理士に記帳からお願いする理由として自分で出来ないからということもあるかと思いますが、それにする不安も要因として大きいです。
私のところにご依頼をいただく漫画家・同人作家の方の多くが自分でやっていてとても不安だった、任せることができて安心している、と言葉をかけてくださいます。
消費税の申告が必要になった
消費税の申告は個人事業主ですと2年前の売上が1,000万円を超えているかどうかで判定をします。
仮に2022年について消費税が必要かどうかを判定する際には、2020年の売上を見ることになります。
2020年が消費税の課税事業者、つまり申告をして納税をする事業者でなければ消費税部分を含まない金額で判定し、免税事業者であれば消費税部分を含んだ金額での判定です。
もう少しイヤになってきたかと思います。
苦手い意識がある方は所得税の申告納税にプラスして消費税の申告納税が手続きとして増える、ということに非常にネガティブになります。
ただでさえ困っているのに消費税の申告も、、、となるわけですね。
そういう消費税の課税事業者になったときにご依頼をいただくケースが多いです。
2023年10月からは消費税の取扱いが大きく変わるインボイス制度がスタートする予定です。
免税事業者ならとか課税事業者ならという部分に加えてインボイスの話が出てくると、苦手意識に拍車がかかってきます。
売上が1,000万円を超えるようになっていれば税理士に依頼する際のコストの感じ方も変わります。
まとめ
確定申告を税理士に依頼するかどうか迷っている漫画家・同人作家のかた向けに私の事務所にご依頼をいただいたかたのキッカケをお伝えしました。
インボイス制度が始まるとより複雑に感じる方も多いことが予想されます。もし苦手意識があったり憂鬱な気持ちが強いなら記帳代行も含めて税務顧問を税理士に依頼することを検討してみましょう。