個人事業主のかたは特に、税務署からある日突然連絡がきて「申告してないですよね?」と言われるというか調査されることがあります。
無申告な状態がどこから判明するか少し整理してみましょう。
取引先からわかる
取引先からわかるのは、支払先がまず判明するということです。
ひとつの組織から多数の相手に支払いがある場合などはその一つの組織に調べがはいる、情報を得ると相手側が分かるわけです。
例えば市区町村や関連団体からの支払いがある場合などがそうです。
市区町村から情報を取れると、その支払先と金額がわかります。
ある程度の所得があると推認される場合には、その取引先に一斉に調査をかけるということもどうやらあるようです。
あとは、取引先に税務調査が入ると、そこから反面調査などで接触し端緒を掴まれるということがあります。
建設業者などで元請けに近い会社から下請け業者に対する支払いはチェックされますのでそういうところから紐づけされたり。
場合によっては業種一斉調査で特定業種を重点的に税務調査先が選定されることもあるようです。
このように自分からというよりかは取引先から判明することがあり得ます。
ちなみに法人だと赤字でも税金がかかる(法人府民税等)のと、一定期間ごとに税務調査が入ることが多いので複数年にわたって無申告という状況はなかなかありません。
そのため法人が無申告の場合で告発等されるとニュースになることが多いです。
タレコミからわかる
意外と感じるかもしれませんがタレコミ、いわゆる情報提供は一定数あると言われています。
例えばその会社などの勤め先や取引先の従業員など事業に関係するひとからの情報提供です。
不正をしていることがあれば税務署等に投書したり情報提供をできるサイトのページがあるのでそこから情報提供ができるようになっています。
そういったところか話が漏れ伝わるということが現実問題としてあり得ます。
あとはその事業を一緒にやっているかた、同業種のかたから「自分は適切に申告納税をしているのに〇〇さんは申告すらしていない」ということだと不公平に感じて、情報提供がなされたり。
事業をしていると何かしらの関係が同業者、取引先と発生するものです。そういったところから情報が伝わって税務調査の選定候補になることも考えられます。
SNSなども自分の情報を発信するツールとしては有用ですが、プライベートと仕事がないまぜになるのでそこを端緒に情報の裏取りをしたり、ということもどうやらあるようです。
まとめ
自分だけが申告しなくても大丈夫だろうバレないだろうと思うのは正常性バイアスと呼ばれています。
無申告の状態で税務調査が入るとペナルティ的な税金(無申告加算税等、場合によっては重加算税)が課されることが予想されます。社会的なダメージも大きいでしょう。
都合の良い方向に捉えてしまっているといつか税務署からきついお灸をすえられる、という未来があるかもしれません。
キチンと申告していればこの手の心配事や不安な気持ちは和らぐと考えています。